ユニフォームが語る初出場から60年
激闘で刻んだ勝利への執念
■□2014年ブラジル大会 赤と群青色「太極」鮮やか…装い新たにお披露目
ブラジルワールドカップ(6月12〜7月13日)まで3カ月を切った。8大会連続9度目の出場となる「太極戦士」。W杯100日前の2月27日には、李舜臣将軍像が見守る、光化門広場でブラジル大会用のユニフォームがお目見えした。
W杯初出場から60年。新ホームユニフォームは、伝統的な赤のシャツに群青色のパンツで陰陽の調和する太極旗の文様をダイナミックに表現した。エンブレム(上)も刺繍で刻まれている。
H組に入った韓国は予選リーグをロシア(6月17日)、アルジェリア(同22日)、ベルギー(同26日)と戦う。
「花郎」「アジアの虎」「太極戦士」の愛称で呼ばれてきた韓国代表。過去8大会のユニフォームを振り返ってみたい。
■□1954年スイス大会 日本を破り初出場
極東地区最終予選で日本を破り、W杯初出場を成し遂げた時のユニフォーム。赤いシャツに白のパンツ(モノクロの写真を本紙で着色)。胸には大きな太極旗。韓国戦争休戦から間がなかった。
ハンガリーとトルコとの2試合で16失点。「最多総失点」のワースト記録は破られていない。
■□1986年メキシコ大会 アルゼンチン戦でW杯初ゴール
初出場の54年に続き、日本との極東アジア最終予選に勝ち、32年ぶり2度目の出場だった。「ウィークエンド」というブランドがスポンサー。上下ともに赤のユニフォーム。アウェー用は青。
アルゼンチン、イタリアに敗れたものの、ブルガリアと引き分け、初の勝ち点1を記録した。アルゼンチン戦で朴昌善がロングシュートでW杯初ゴールを記録した。
■□1990年イタリア大会 死のグループ、壁高く
スポンサーは、ラピッド(三星)で、ホームは上下ともに赤、アウェーは上下白を着用した。
連続出場でW杯悲願の初勝利の期待が寄せられていたが、ベルギー、スペイン、ウルグアイにいずれも敗戦。
■□1994年アメリカ大会 白にセットン色も
ホーム用をこれまでシンボルカラーの赤から、白に変えた。また、セットン色の柄を交え韓国的なカラーをデザインした。アウェー用は同じデザインの青の上下だ。
スペインとボリビアに引き分けたが、ドイツとは死闘の末に2‐3で惜敗し予選突破を逃した。
■□1998年フランス大会 「赤い悪魔」が登場
この年からオフィシャルスポンサーはナイキに固定。当時のナイキがスポンサーだったオランダもオレンジ色の全く同じデザインだった。
02大会が韓日大会に決まった翌年の大会で、公式応援団「赤い悪魔(レッドデビル)」も登場。初戦、メキシコに初の先制ゴールを決めたが逆転負け。続くオランダに0‐5と大敗、当時の車範根監督は試合後に更迭。最後のベルギー戦は1‐1で意地のドロー。
■□2002年韓日大会 ロゴに「アジアの虎」
悲願のW杯初勝利を含め、韓国のベスト4進出もあり、最も多くのレプリカ販売を記録した人気ユニフォーム。
これまで胸につけていた太極旗の代わりに、韓国サッカーのシンボルでもある「アジアの虎」をデザインした韓国サッカー協会の新しいロゴに変わった。太極旗は左袖に移動。この時からアンダーウェアが登場した。色は「ホットレッド」と呼ばれるやや明るい赤に。紺色のパンツで、アウェー用のシャツは白。
■□2006年ドイツ大会 「闘魂」の文字つけて
この時から「闘魂」の文字を刻み始め、別名、闘魂ユニフォーム。両脇下に通気性を重要視するメッシュ処理をし、斜線は、サッカー協会の象徴である白虎の柄をデザインした。
パンツを白に変えた。ナイキのロゴが白で見やすいのに比べ、背番号が青で見えにくいとの指摘を受けた。韓国は初戦、トーゴに2‐1で逆転勝ちするものの、フランスと1‐1のドロー、スイスに不運のオフサイドゴールで敗れ、得失点差で予選突破を逃した。
■□2010年南アフリカ大会 遠征大会初の16強
別名、白虎ユニフォーム。ユニフォームのメインデスクトップに虎を刻み入れ、ホームは赤虎、アウェーは白虎と呼んだ。ホーム用よりアウェー用の「白虎」モデルのレプリカはすぐ在庫切れし、オークションなどで高額取引されている。
初戦のギリシャに2‐0で完勝。アルゼンチンには敗戦するも、ナイジェリアと2‐2で引き分け、遠征大会初のベスト16進出を果たす。
(2014.3.19 民団新聞)