朴槿恵大統領は4月29日、京畿道安山市内の花郎遊園地に設けられたセウォル号沈没事故犠牲者のための政府の合同焼香所を訪れ、弔問し、被害者家族らをねぎらった。その後、青瓦台で国務会議を開き、「事故を防止できず、初動対応と収拾が不十分だったことについて、なんと謝罪すべきか分からない。多くの尊い命が失われており、国民の皆さんに申し訳なく、心が重い」と謝罪した。
朴大統領は事故収拾が終わり次第、記者会見などを通じてあらためて国民に対し謝罪し、「国家改造」のための対策を示すものと見られている。
朴大統領は「過去から積もり重なってきた誤った弊害を正すことができず、このようなことが発生し、本当に残念だ」とし、「今度は必ず間違いを正し、大韓民国の枠組みを立て直すことで国民からの信頼を回復し、安心して暮らせる国をつくる道に踏み出す」と強調。「決して見せかけや一時的な対策の発表であってはならない。大韓民国の安全システム全体を完全に新しく組み直すという覚悟を持たなければならない」と促した。
同時に朴大統領は、国家次元の大事故における指揮系統の混乱を避けるため国務総理室が直接掌握・指揮する「国家安全処」(仮称)を新設する方針を示し、政府組織改編案を策定して国会との議論を始めるよう指示した。
このほか、同事故発生後に明るみに出た不正や政府と関連業界の癒着などの根絶および官僚社会の積弊の除去に向けて関連制度を抜本的に刷新し、天下りを禁じるなど公職分野の改革を強力に推進する方針も明確にした。
(2014.5.7 民団新聞)