夏休みに入るのを待ちかねていたかのように、民団主催のオリニ臨海・林間学校、キャンプが始まった。子どもたちに忘れられない一夏の思い出をと、各地で趣向を凝らした企画が登場した。連日、猛暑が続くなかでも元気いっぱい。遊びながら民族に触れ、仲間づくりに励んだ。東は神奈川から西は大分まで列島各地の取り組みを追った。
神奈川、静岡、山梨が合同で
民団神奈川(金利中団長)と民団静岡(金成根団長)、民団山梨(朴喜雄団長)は19〜21日、神奈川県立三浦ふれあい村でオリニ臨海学校を合同で開催。3県合わせてオリニ70人が参加した。
主管したのは青年会神奈川本部。また、オリニキャンプを体験してきた在日中・高生たちのサークル「コリアン・プロジェクト・ジュニア(略称KPJ)」もリーダーおよび運営役を担った。
初日の入村式には民団神奈川本部の白海秦副団長、民団山梨本部から朴団長、李正炯議長、金戊京監察委員長が駆けつけて激励の言葉を述べた。
野外炊飯に挑戦塗り絵の作成も
民団愛知(鄭博団長)は19〜21日、三重県鈴鹿市の鈴鹿青少年センターで開催。小・中学生40人と引率15人が参加した。
初日の夕食は焼きそば。野外炊飯でオリニ自ら薪を割って火をおこし、包丁を使って食材を準備した。この間、キャンプを主管した青年会愛知本部がリーダーとなってオリニたちを見守った。オリニたちが楽しみにしていたキャンプファイヤーは雨のため、屋内でのキャンドルファイヤーとなった。
2日目はハングルかるたで韓国語に親しみ、午後からはプール遊びに歓声を上げた。夜は両親に宛てたイラスト入りの手紙を描いた。最終日には塗り絵を制作。作品は10月5日の「コリアンフェスタあいち2014」で展示される。
家族と一緒にニジマス釣り
民団三重・桑名(金徳俊支団長)は27日、三重郡菰野町千草の朝明(あさけ)川上流の渓谷に設けられたキャンプ場で「オリニ林間学校」を開催。家族を含め50人が参加した。
名物は清流を元気に泳ぐニジマスの群れ。オリニたちはつり竿を手にして「魚がいっぱい」と大はしゃぎ。釣れると保護者と一緒になって喜び合っていた。
金支団長は「団員が家族を連れて毎年参加してくれるのでありがたい。これからも継続していく」と話していた。
スイカ割りやプール遊びも
民団滋賀(崔勝甲団長)は27日、草津市の矢橋帰帆島(やばせきはんとう)公園でキャンプを行った。オリニ32人が参加。京都国際中学高等学校の金一恵教諭を講師に韓国の歴史と簡単なあいさつを学び、チェギチャギ遊びを学んだ。お昼はバーベキュースタイルの食事を楽しみ、スイカ割りやプール遊びに興じた。青年会が主管。
手作りチェギチャギで遊ぶ
民団大分(韓一男団長)は21日、国東半島にある海の家豊洋荘でオリニキャンプを開催。オリニ29人が保護者とともに参加した。主菅は大分青商。
今年は参加者の年齢が低かったため、太極旗や国花を描いた塗り絵をした。その後、保護者と一緒になってチェギチャギを手作りし、伝統ノリを楽しんだ。
同本部がオリニ事業に取り組んで間もない50年ほど前にも利用した場所とあって、「懐かしい」と感慨に浸る保護者の姿も見られた。
(2014.7.30 民団新聞)