【広島】民団広島県本部(沈勝義団長)による「韓国人原爆犠牲者慰霊祭」が5日、広島市中区の平和記念公園内にある慰霊碑前で営まれた。
45回目を迎えた慰霊祭には、被爆同胞・遺族、民団中央本部の呉公太団長、呉英義副団長をはじめ婦人会中央本部の趙明子副会長、姜貞子監査、徐張恩駐広島総領事や広島、岡山、山口、鳥取などの民団関係者ら約250人が参列した。
広島韓国伝統芸術院メンバーによる「鎮魂の舞」の後、この1年間に亡くなった7人を含めた計2689人の同胞死没者名簿(過去帳)が沈団長により納められた。
沈団長は、追悼辞で「被爆から69年がすぎたが、2世、3世には被爆者の体験と記憶の風化が憂慮されている。被爆の記憶の継承のために力を注がなければならない」と強調。「私たちは、辛い経験を次世代の若者たちに伝えている被爆者たちの高貴な行動に応え、希望に満ちた未来を構築していく」と誓った。
呉中央団長は「北韓の核兵器開発と軍事的挑発は、韓半島のみならず東アジアおよび世界の平和を脅かしている。しかも独裁と抑圧で、自らの孤立と同胞の貧困とを招いている」と指摘。「総連は6・25韓国戦争を韓国による北侵だと虚偽宣伝を止めぬばかりか北韓の核兵器開発を擁護している」と批判した。同時に「民団は、在日韓国人の中心組織として、政府の韓半島信頼プロセスを高く評価、積極的に支持する」と改めて強調した。
青年会広島県本部の李炯来会長が「平和メッセージ」を読み上げた。婦人会広島県本部(文松子会長)メンバー14人による「慰霊歌」が公園内に響き渡る中、参列者が献花した。
(2014.8.15 民団新聞)