さわやかな秋の到来とともに民団恒例の「10月のマダン」が各地で目白押し。同胞だけでなく、地域住民も一緒になって韓国の文化を楽しんでいる。
国際色豊かに
NPO民団国際協力センター(民団神奈川本部)は11、12の両日、横浜市鶴見区の神奈川県立三ツ池公園で「コリアマダン」を開催。天候にも恵まれ、正門駐車場ばかりか、臨時開放した北門駐車場も150台以上の車で満杯となるにぎわいを見せた。神奈川県議会日韓親善議員連盟との共催。
コリアステージでは京畿民謡や農楽のほか、沖縄エイサー、中国獅子舞、セネガルの太鼓と歌とダンスも登場。特別出演したK‐POPグループT‐MAXの元メンバー、パク・ユンファによるJポップス風の歌も会場を沸かせた。
京畿道と神奈川県が友好提携を結んだのを記念してつくられた「コリア庭園」内では、子どもたちがトゥホ(投壺)に興じ、伝統打楽器に触れた。門前では利川陶磁器体験コーナーが設けられ、花文字の実演販売も。
来年は友好提携締結から25周年の節目。呉吉明事務局長は「規模をもっとでかく」と意欲を燃やしていた。12日は民団神奈川の金利中団長が開会宣言を行った。
日光市に協賛
民団栃木本部(南四郎団長)は11日、日光運動公園スポーツ広場で開催された「日光けっこうフェスティバル」(日光市・日光観光協会・日光商工会議所共催)に協賛。舞台で韓国舞踊や民謡などを披露し、ソルチャンゴの演奏を行った。
日光市は江戸にたどり着いた朝鮮通信使が最後に訪問した場所。この縁から民団は98年から毎年、フェスティバルに協賛している。今年で16回目。ブースでは韓国料理、食品なども販売し、人気を集めた。
フェスティバルではこのほか、日光特産の下駄を飛ばす競技や直径2㍍の特大鍋を使った「関東一芋煮会」などのイベントが繰り広げられ、約1万人でにぎわった。
韓日親善の宴に
民団宮城本部(田柄樽団長)は13日、県内村田町のスポーツランドSUGOで韓日親善野遊会を行った。県日韓親善協会との共催。民団宮城文化センターに登録して韓国語を学ぶ受講生や韓国人留学生も加わり、総勢220人の参加者でにぎわった。
ステージではマジックショーやサックスの演奏に続き、恒例のカラオケ大会に移った。会場では手拍子が沸き起こり、ダンスホールさながらの様相を見せた。子どもたちは綿あめコーナーに行列をつくった。婦人会宮城はバーベキューや焼きそばのほか、手作りのチヂミやトッポギ、芋煮を振るまった。
受講生の久形美香さんは、「お隣の在日の方々とも仲良くなりました。日韓交流の場としてすばらしい場所でした」と感想を述べた。同じく高橋由紀さんも、「食事もステージもほんとうに楽しかった」と喜んでいた。
支部対抗戦も
民団広島本部(沈勝義団長)は4日、広島市中区の中央公園で支部チャンギチャラン(かくし芸大会)を実施した。駐広島総領事館主催「ハンマダン」の一環。団員、駐在員、留学生、日韓親善協会の関係者など300人が楽しんだ。
同総領事館は3日の開天節をはさんで1〜4日を「コリアンウィーク」と位置づけ、JUMP公演、シンポ「都市像の変遷‐ソウルと広島‥復興と未来」(広島市立大学との共催)、李英愛映画祭などを行った。
「ハンマダン」は一連の「コリアンウィーク」を締めくくるイベント。ユンノリ大会、チェギチャギ対抗戦、綱引き大会なども行われた。
住民交流深める
民団鳥取本部(薛幸夫団長)は11日、中部琴浦町韓日友好交流公園「風の丘」で開催した。今年で7回目。琴浦町長をはじめ140人が参加。野外で一緒にバーベキューを楽しんだ。アトラクションでは青年会広島本部がサムルノリ、金一志韓国伝統芸術院は華麗に舞い、祝祭を盛り上げた。
薛団長は「今年は江原道と鳥取県との交流が始まって20周年。住民同士、家族のような親密な関係をめざそう。具体的には韓国、日本、江原道、鳥取県を好きになることだ」と述べた。
駐神戸総領事館から李成権総領事が参席した。
学びの成果発表
民団島根本部(李燮潤団長)は11日、「島根県民団市民交流会」と銘打って開催した。会場の松江市国際交流会館には市民250人が訪れた。
同本部の「10月マダン」は一連の多文化共生事業を締めくくる場。会場には「体験しよう、韓国の伝統韓紙工芸」受講生の作品を展示。舞台では「習ってみよう、韓国の伝統舞踊」に参加した受講生が、「扇の舞」を披露した。最後は観客も一緒になって韓国民謡を歌った。
来場者からは「来てよかった」「楽しい時間を過ごした」「心に伝わる感動を受けた」といった声が聞かれた。
(2014.10.22 民団新聞)