わが家では家族団らんと称してよくスーパー銭湯に行く。自宅と違い、開放感たっぷりの広々とした「大浴場」はちょっとした温泉気分にもなり、心が癒される。湯上がりにはしっかり定番のコーヒー牛乳をゴクンと給水。そのあとの楽しみが、最近、お目見えした岩盤浴だ。
じっとしているとジワリジワリと汗が吹き出してくる。岩盤浴の効能はあれこれあると言うが、私にとってそんなことは関係ない。ゴロンと寝転がりながら本でも眺めていればやすらぐからだ。このくつろぎの場は〞混浴〟ということあり、汗を流しながらも、常連の女性客と話が弾むこともある。そんな日は気のせいか、体が軽快になったように感じる。
岩盤浴の醍醐味を味わうなら、暑さの中で耐える力が必要だ。その後には爽やかな世界が待っている。
ところで、産経新聞の加藤前ソウル支局長のコラムが韓日で物議をかもしている。韓国当局は加藤氏を起訴、市民団体も糾弾行動を展開。日本ではこの起訴に対して政府や言論界が非難している。今回のような事件は韓日関係が良好であればなかったのでは? 両国関係の悪化から約3年。不要な「毒素」が溜まり続けたことの副作用ではなかろうか。
岩盤浴は発汗作用によって新陳代謝が活発化し、血液浄化の上にダイエット効果も期待できるという。両国の関係も岩盤浴のように暑さの中でじっと耐えながら発汗させ、毒素を追い出すことはできないだろうか。「石の上にも3年」と言うように、辛抱すれば何とかなるだろう。
ただし、岩盤浴に3年というのは、さすがに遠慮したいが。(K)
(2014.10.29 民団新聞)