韓日議員連盟(会長・徐清源セヌリ党議員)と日韓議員連盟(会長・額賀福志郎自民党議員)は25日、ソウルで第37回合同総会を開き、「韓日両国が歴史を直視しながら未来志向の関係を構築すべきだとの思いを同じくし、相互信頼に基づいて21世紀のパートナーシップ関係を深めるために関係を早急に修復しなければならない」との内容の共同声明を発表した。
慰安婦問題でも踏み込む
声明は「両国が自由、人権、民主主義、市場経済などの基本的価値を共有しながら善隣友好関係を発展させてきたことを高く評価し、国交正常化50周年を迎える来年は両国関係が一層発展する飛躍の年になるよう努力していくこと」を強調。これと関連して、日本側が93年の河野談話、95年の村山談話および2010年の菅直人談話など歴代政権の立場を継承することを再確認した。その上で、両国議連は韓日首脳会談の早期実現に向けた環境作りのために努力していくことにした。
「歴史問題の象徴的な懸案である慰安婦問題」については、「正しい歴史認識のもとで、当事者たちの名誉回復と心の痛みを癒すことができるような措置が早急に取られるよう双方が共に努力する」と表明。さらに、河野談話、村山談話の精神にふさわしい行動をとることにした。
また、過去、すべての戦争において、女性の人権侵害があったことについて「相当なる遺憾を表し、今後、未来においても女性の人権侵害があってはならない」ということでも意見の一致をみた。
両国の国会議員は日本内の一部地域における「ヘイトスピーチ」(憎悪表現)が両国の友好増進と在日韓国人の生存権に悪影響を及ぼすことに留意し、そうした街宣やデモを防止できる方策を模索していくことにした。韓国側は、日本の国会で、永住外国人に地方参政権を付与する内容の法案が迅速に成立するよう日本側の格別な協力を要請、日本側は法案の実現に向けて、今後とも一層努力することを表明した。
双方は、来年の国交正常化50周年を両国国民の友好を堅固にする機会とするため、両国の議会で決議案を採択し、各分野における記念事業を推進・支援する。「両国の善隣友好の絆で、歴史的な象徴」となっている「朝鮮通信使」について、両国共同で世界遺産登録に向けて努力することにした。
(2014.10.29 民団新聞)