祖国統一課業の一翼を担う
第53回定期中央大会に結集した我々は、当面の重大事案を展望し、今後3年が在日同胞と本団の将来を大きく左右する正念場になるとの認識を共有した。
韓日国交正常化50周年、民族分断をともなった光復から70年の今年、歴史認識をめぐる確執が韓日間、南北間でともに激化しかねず、韓国はまた、2016年国会議員選挙・2017年大統領選挙の過程で、経済振興に全力を尽くせないまま、政治的葛藤を増幅させかねない。
我々は、2018年初頭の政権交代と平昌冬季五輪大会に向け、韓国の政治的安定と国力充実は言うまでもなく、韓日関係の早期修復を軸とした東アジアの平和と安定の増進を心から切望する。また、在日同胞の生活を守る本団の基本使命の重要性を再確認し、組織力量の強化に不断の努力を傾注する。
我々は、3・1独立運動の先駆けとなった2・8独立宣言発布、6・25韓国戦争時の義勇軍参戦、世界に誇る経済的躍進への献身など、韓国とともに歩んだ在日同胞の歴史を想起し、本団がその指導母体として70年の実績を有することを自負しつつ、次のように決議する。
1、韓日両国政府に対し、国交正常化50周年を機にすみやかに関係を正常化させ、両国国民と国際社会の期待に応えるよう求める。我々は、懸け橋となって友好増進に貢献する一方、日本における歴史修正主義の動きに警鐘を鳴らし、在日同胞の人権を脅かすヘイトスピーチの根絶に全力を注ぐ。
1、光復70周年は内外の国民・同胞が健全な歴史観を共有する場とならねばならない。我々は、韓国を貶め反民族・反統一路線に固執する北韓政権およびその従属勢力による歴史歪曲を断固排撃する。
1、我々は、2大国政選挙に積極参与するにとどまらず、韓国が年内にも制定する統一憲章に呼応し、祖国統一課業の一翼を力強く担う。
1、平昌冬季五輪大会の成功は、韓国の国際公約にほかならない。我々は、官民が国の威信をかけ準備に万全を期すことを願う一方、88年ソウル大会など五輪後援事業の経験を生かし、総力を傾注する。
1、本団は、指導幹部の第2世代から第3・第4世代への移行期に直面している。我々は、中堅幹部力量の開発、次世代育成、在日大統合を支柱に組織を再生しつつ、創団70周年事業を成功させ、新たな出発を期す。
2015年2月18日
第53回定期中央大会
(2015.2.25 民団新聞)