掲載日 : [2015-06-24] 照会数 : 11168
韓日国交50周年記念し民団が元大使招き講演会
[ 申珏秀元駐日韓国大使 ] [ 武藤正敏・前駐韓日本大使 ]
「足し算」外交構築を 申珏秀元大使
相互理解と尊重こそ 武藤前大使
申珏秀・元駐日韓国大使と武藤正敏・前駐韓日本大使を講師に迎えての「韓日国交50周年記念講演会‐韓日親善友好の意義」が民団中央本部・民団東京本部主催(在外同胞財団後援)で21日に東京都内のホテルで開かれ、約350人が参加した。
呉公太民団中央本部団長は主催者あいさつで「韓日関係と在日同胞を取り巻く環境は大変厳しい。両講師には単刀直入、率直に意見を述べていただき、あるべき両国関係について提言してほしい」と要望した。
申元大使は、「韓日関係50年の歩みと新たな50年への夢」と題し、1,韓日国交正常化の意義2,50年の評価3,危機の韓日関係4,危機打開の道程について述べ、「模範的な善隣国関係の樹立」のために、「韓日新パートナーシップ宣言2・0」の模索、「韓日和解・協力・未来会議」の設置、両国間人的・文化交流の制度化、過去史問題の長期的視野からのアプローチ、ゼロサムゲームをやめウインウイン関係拡大へ「足し算」外交の相互構築、両国関係の肯定的ストーリー教育の推進などを提言した。
武藤前大使は「日韓国交正常化50周年に思う」と題し、「日韓関係を取り巻くルールは変わった。今までのやり方では関係は改善しない」と述べ、「事実を事実として客観的に認識し評価する」ことの重要性を強調。「反日感情ばかりでなく嫌韓感情が対立の原因であり、健全な日韓関係の発展を阻害している」と指摘し、「在ソウル日本大使館前のデモ、慰安婦像(少女像)は違法。また日本でのヘイトスピーチ・デモは日本人の品格の問題」と表明した。
その上で、いかに普通の国同士の関係になれるか、地域戦略と国益を考え、過去の事実を踏まえ、相互理解と尊重のもとに新しい次元の両国関係を築くことを提言した。加えて、青少年を含む人的交流と文化交流・融合の重要性を強調した。
講演に先立ち河村建夫日韓親善協会中央会会長(自民党衆議院議員)と山口那津男公明党代表が、それぞれ祝辞を述べた。
(2015.6.24 民団新聞)