掲載日 : [2004-01-01] 照会数 : 10365
<ウリ市場>コリアタウン 御幸通り商店街 大阪・桃谷(04.1.1)
[ 買い物客でにぎわうコリアタウン ]
[ 韓国の石像も雰囲気を出す
]
[ ゴマ油の品揃えが豊富な福本商店 ]
[ 店頭で焼くチヂミも人気商品の一つだ ]
韓国情緒もたっぷり…規模も日本で最大級
同胞が最も多く住む大阪市生野区。かつては同胞密集地の代名詞でもあった「猪飼野」の朝鮮市場だ。今では、キムチもチヂミもすっかりメジャーになり、コリアタウンと、新しい名称もできた。
環状線「桃谷」駅で降り、桃谷商店街を抜けて疎開道路を左へ折れ、御幸森神社を右へ曲がればコリアンタウンだ。チヂミ、キムチなどと書かれた看板が増えてきたと思ったら、店先に韓国食材を積み上げた商店がずらりと並ぶ。
「オイソ(来てえな)ボイソ(見てえな)サイソ(買うてえな)」の横断幕がかけられた韓国の南大門をイメージさせる東西の門を見上げれば、否が応でもコリアタウンの雰囲気いっぱいだ。
約300・の商店街に50件弱の韓国食材などを扱った店が並ぶ。キムチはいうにおよばず、乾物、生鮮食品など、要するに祭祀(チェサ)や日常的な生活に欠かせない食材は何でもそろう。
見た目は同じようだが、キムチ、トックがおいしい、ゴマ油の品揃えが多い、などそれぞれの店に特徴がある。キムチやチャンジャの味付けも、済州道や慶尚道など店のアジュンマの出身地域によって異なり、それぞれにファンが多い。
通称コリアタウンは、御幸通り商店街を指す。済州道との定期航路が結ばれていたことや、平野川の改修工事に従事した同胞が集団で住んだことなどから、「猪飼野」と呼ばれたこの地域は、圧倒的に同胞が多かった。同胞の食生活を満たすために、御幸通り商店街の裏通りに韓国食材を扱う店が並んだのが「朝鮮市場」の始まりだという。商売を広げながら表通りに店を構えていったのが今のコリアタウンにつながる。
商店街を歩けば、済州道出身者が多いのか、石でできたトルハルバンや、長丞など韓国情緒たっぷりの演出も楽しい。
近所に住む同胞らは「おいしいキムチでも何でも買えるし、病院も近いし、こんな便利のええとこ、離れられへん」と笑う。
暮れも押し迫る27日以降からは、正月や祭祀のための食材を買い求める客が押し寄せる。
(2004.1.1 民団新聞)