コラム・特集 内容

 「あー、チヂミ食べたーい」「あー、私もー」「美味しいのよねー」―。

 牛丼・並・つゆだくを食べている最中に、今風の女子大生の会話が耳に飛び込んできた。続けて、「納豆とキムチ、混ぜてご飯にかけて食べると美味しいのよ」と、韓国人でも食べたことがないだろうと思わせる取り合わせを、さらりと言ってのけた。

 韓国料理というか韓国の食べ物もメジャーになったものだ。50代以上の人間は隔世の感があるだろう。最近は、美味しいかどうかは別にしても、居酒屋でもキムチがメニューに上る時代なのだ。

 ソウルの明洞を訪れた人は知っていると思うが、日本語で書かれた看板やら料理メニューがやたら目立っている。日本人観光客が多いために、そうなるのは当たり前だ。ンとソ、ツとシの違いがわからないのか「オレソジジュース」なんて看板もあるが。

 一昔前、韓国料理は日本人の口に合わないと言われてきたが、キムチが漬け物ナンバーワンになったことなどから見ても、どうもそうではなかったようだ。

 日本人の訪韓者が増加するごとに、これからも韓国の食文化はどんどん輸入され続ける傾向にある。個人的にうれしいだけでなく、外国の食文化をうまく取り入れてきた日本の食文化が豊かになることも喜ばしいことなのである。うまいものに国境はないと言う言葉があるように。(L)

(2002.11.27 民団新聞)

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