掲載日 : [2005-08-31] 照会数 : 7790
「浮島丸」爆沈から60年…事件風化させまい
[ 犠牲者を悼み海に献花する参加者 ]
追悼集会で市民団体誓う…舞鶴湾
【京都】日本の敗戦直後、舞鶴湾で謎の爆沈を遂げた旧海軍輸送船「浮島丸」に乗船していた韓国人犠牲者を悼む第60周年集会が24日、舞鶴湾下佐波賀の浮島丸殉難の碑公園前で400人出席のもと、しめやかに行われた。市民団体「追悼する会」が主催、今年初めて韓国から遺族2人が参加した。
同会の野田幹夫会長は「わが国が過去の過ちと教訓を忘れて、再び同じ道を歩むことを決して許してはなりません」と述べ、事件を風化させず、真相究明に取り組むようあらためて訴えた。続いて民団舞鶴支部の金靖一支団長と総連三丹支部の金徳春委員長も追悼の言葉を述べた。
犠牲となったのは韓半島から徴用され、青森県内で過酷な労働を強いられた約500人。解放の喜びを胸に釜山に向かう途中だった。「追悼する会」は犠牲者を悼んで96年に碑を建立し、毎年、集会を開催している。
この日、野田会長には鄭華泰駐大阪総領事からの感謝状が贈られた。また、民団京都府本部でも長年韓日両国の友好増進に尽くしてきた野田会長の功績を称え、金有作団長が記念品を手渡した。
(2005.08.31 民団新聞)