掲載日 : [2005-11-16] 照会数 : 6476
ニュージャージー州…米エジソン市長に韓国系
[ 当選しガッツポーズをとるジュン・チェ新市長 ]
本土の選挙では初
米国ニュージャージー州のエジソン市で8日行われた市長選挙で、民主党から出馬した韓国系のジュン・チェ候補(崔俊煕、34歳)が接戦の末、初当選した。
昨年、ハワイ州ビッグアイランド市の市長に再選した在米韓人2世ハリー・キム氏に続くもので、米国本土で選挙による韓国系市長の誕生は初めて。ちなみに、元下院議員の金昌準氏がカリフォルニア州のダイヤモンド市長を務めたことがあるが、選挙ではなく順に就任する制度によるものだった。
人口10万のエジソン市はニュージャージー州で5番目に大きい都市で、白人と黒人合わせて6割以上を占め、残りが韓人(約3000人)や中国、インドなどのアジア系に大別される。
今年6月に実施された民主党予備選挙で、チェ候補は12年間在職した現職の市長に1000票以上の大差で圧勝した。民主党の票田であることから、当初はチェ候補が無難に当選するものと見込まれていた。しかし、「有色人種に市長を任せてはならない」といった差別発言をする白人の抵抗にあい、無所属で出馬したビル・ステファニー候補と大接戦を演じた末に、総得票数2万5400票のうち1万2800票を獲得し、277票差で当選した。有権者センターのキム所長は「人種差別と資金不足の中でコリアンの団結による勝利」と評した。
ソウル生まれのチェさんは3歳の時、両親とともに米国に移民した。両親は20年間クリーニング屋を営みながら、日曜日を除き毎日朝7時から夜11時まで働き続け、息子と娘2人を育てた。
チェさんは子どものころから宇宙飛行士になるのが夢で、マサチューセッツ工科大で航空宇宙工学を学んだ後、コロンビア大で行政修士課程を修了した。ワシントンの会計法人事務所でコンサルタントを務めているとき、2000年にビル・ブラットリー上院議員の大統領選出馬キャンペーンを手伝ったのがきっかけで政界に転出した。
当選者祝賀パーティーの席でチェさんは母親を壇上に呼びながら、「一生懸命に働き、他人のために奉仕するという大切な価値観を両親から教えられた」と感謝の意を表した。
来年1月から4年間、市長を務める。
(2005.11.16 民団新聞)