掲載日 : [2006-01-25] 照会数 : 7578
影落とす日本の隔離政策 東京でシンポ
韓国人被害者が証言…根強く残る偏見・差別
韓国と台湾の在外ハンセン病歴者が日本政府を相手取ってハンセン病補償法に基づく補償金の請求を求めて起こした訴訟を支援している弁護団は22日、東京の明治大学駿河台校舎リバティータワーで「ともに生きる−ハンセン病隔離政策からの被害回復をめざして」と題する日韓台共同シンポジウムを開いた。
シンポでは、韓国と台湾から参加した関係者らから、ハンセン病への抜きがたい差別と偏見がいまも回復者の社会復帰を阻んでいる現状が報告された。
韓国側補償請求訴訟原告団の1人、崔贊秀さんは、子どもが「両親のいない孤児」と偽って結婚し、式にも呼んでもらえなかった日を「生涯でいちばん悲しい日」と振り返った。崔さんによれば病気になっても診療してもらえず、たとえ入院しても同室の患者から疎んじられることが多かったという。「日本の隔離政策はハンセン病歴者に悲しい遺産を残した」と力なく語った。
(2006.1.25 民団新聞)