掲載日 : [2006-03-15] 照会数 : 9188
日本の近現代史を再照射 歴史資料館で講座
在日韓人歴史資料館の主催する初の「土曜セミナー『在日は日本の近現代史をどう考えるべきか』」が、東京・南麻布の同資料館で始まった。4日の第1回は20人の定員を上回る32人が参加。年齢も幅広く、関心の高さがうかがわれた。
同セミナーは毎回、多彩な講師を迎え、講義するもの。第1回は姜徳相館長が担当し日本の近現代を4つに区分してその第1段階を説明した。「征韓論」について、姜館長は「他国を侵略しながらそういう認識がないのが問題。征韓論は日本のナショナリズムの自己中毒のようなものだ」と語った。
70代の男性は「日本の近代史の問題の根幹がどこにあるのか、きわめて明確に示してくれた」と語った。20代の女性は「吉田松陰は貧しい人を守り、母親想いの勤勉家というイメージがあっった。こんな別な面があったのかと、とても悲しくなった」と感想を述べた。
次回セミナーは4月1日午後2時から。李成市早稲田大学教授が「古代史からみた現代‐現代からみた古代史」について語る。問い合わせは同館(℡03・3457・1088)。
(2006.3.15 民団新聞)