掲載日 : [2006-04-26] 照会数 : 8303
反響じわり 民団愛知「事業部」発足1年
[ 「中川金魚祭り」で公演する「ノリパン」 ]
韓国文化の出張公演民団PRにも一役
共生社会創造へマダン
【愛知】民団愛知県本部(梁東一団長)が地域社会からの要請を受け、韓国文化の出張公演をプロデュースする「事業部」を立ち上げてから4月でちょうど1年が経過した。「事業部」の発足で地域との相互理解がこれまで以上に深まり、民団の存在をアピールするのにも一役買っている。
事業部は地域住民として共生社会創造を担う文化事業を軸にしながら、団員と民団とのネットワークを深めるチャンサネット事業を手がけ、さらに就職求人情報サイトなど4つの部門で活発に活動している。文化部門では青年会愛知県本部「サムルノリチーム」をはじめ在日大韓テコンドー協会中北本部道場、韓国伝統舞踊「ノリパン」、三重県サムルノリ打撃集団四物遊撃隊などに公演を依頼している。事業部初の文化事業は昨年7月、尾頭橋商店街一帯で開催された「中川金魚祭り」だった。「ノリパン」を派遣したところ好評で、地元実行委からは「今年も」と出演依頼が届いている。
「金魚祭り」が好評だったことから昨年11月には「南山大学祭」に出演した。青年会サムルノリチームと「ノリパン」が学生たちの和太鼓やよさこいチームとコラボレーションを繰り広げ、大きな反響を呼んだ。キャンパス内で在日の写真展が実現したのも事業部にとって大きな成果だった。 このほか、韓国と日本の歴史と文化を比較しながら相互理解の幅を広げている「韓日歴史・文化フォーラム」も3カ月に1回のペースで開催している。
チャンサネット部門は韓国食材、焼肉、韓国料理、居酒屋など111軒を結び、業者間の情報交換と相互扶助強化に貢献している。また、就職求人情報サイトでは、韓国語の会話能力を必要としている企業と、韓国に修学・留学して帰ってきた在日3・4世世代の求職者を結びつけている。登録企業は現在11社。
事業部門の責任者を務める成功同本部副団長は「これからは公演依頼を待つだけではなく、自治体や教育委員会にも積極的に働きかけ、学校現場での公演を増やしていきたい」と話している。
民団三重県本部の韓久事務局長は「地域に韓国の歴史や文化を伝える役割はとても大切なこと。これからもじっくり取り組んで全国的なモデルケースをつくってほしい」と期待をかけている。
(2006.4.26 民団新聞)