掲載日 : [2006-09-04] 照会数 : 8968
<団長立候補者・所信表明>3.鄭 進
団長立候補者・所信表明
③鄭 進(チョン ジン)
=69歳・長野県本部常任顧問=
中央委員・代議員、そして全国の団員皆さん。
来る第50回臨時中央大会は、民団の危機克服と力強い再生を託す極めて重要な場であります。
私はかねてより、民団は同胞のための生活者団体であり、同胞の自己実現サポートが基本使命だと信じてきました。また、その使命を着実に遂行するために、祖国と日本をまたぐ私たちの存立基盤を、自由民主主義と人間の尊厳や人権を尊重する精神で固めねばならないと考えてきました。
その信念から私は、先の中央大会で団長に立候補し、同胞のライフサイクルに即した各種サービスの提供を公約のメインに掲げ、祖国との紐帯と日本社会との共生を追求しつつ韓日の架け橋となり、さらには在日同胞社を再編すべく、民団雄飛の時代を創る決意を表明しました。
その一方で、特定の意図を持った政治的な団体などが民団の指導権を牛耳り、利用しようとする動きがあることに警鐘を鳴らし、それらの浸透を許してはならないと訴えてきました。
しかし、私の力不足からその思いは十分に届かず、敗北を喫するに至りました。
それにしても、韓統連への4・24提議書および朝鮮総連との5・17共同声明は、民団理念を根底から否定するものでした。皆さんが貴重な人生を削り、それこそ命を削って築き、支えてきた民団60年の信頼を一挙に突き崩す暴挙でした。
懸念がまさしく現実のものになり、私は痛恨の思いを募らせるほかありませんでした。
しかし民団は、危機意識を共有し、克服すべき課題がはっきりすれば、底力を発揮することを改めて証明しました。先の選挙における立場を超え、多くの団員が力強く民団正常化に立ち上がったのがその証です。
私はこの間、団員が求めるものを真摯に見つめ、再び立候補する決意を固めました。先の選挙で示された有権者の意思を身を持って知る私こそ不支持だった方々の思いも謙虚に、かつ重く受け止め、正常化の先頭に立てると思うからです。
先の選挙において私は、歴代の中央執行部に対する批判の強さを肌で感じました。その根底には中央と地方の意思疎通の不足、さらには民団の先行きに対する不安、その克服政策を明確に示せなかったことへの不信があったと考えます。
私は30有余年にわたって、民族金融機関の経営に責任を負う一方、地方民団の組織活動にも一貫して従事し、中央副団長を一期務めました。同胞たちの多様な要望に応えるのは民団を置いてなく、しかも地方あっての中央であることを痛感しています。
当選した暁には、地方と現場の目線を大切にし、中央に対する批判に謙虚に耳を傾け、組織運営に当ります。まず創団60周年を成功させ、民団の正常化と内外の信頼を回復し、安定と前進を担保する挙団的な体制を確立すべく、重点的に次の公約を実践します。
▼全国幹部との対話・討論を密にし、正常化へ挙団体制を確立する。
▼日本社会との信頼を回復し、本国との紐帯を強化する。
▼組織に活力をもたらす幹部政策を確立し、青年活動家を育成するとともに、地方を支援する機動力を確保する。
▼財政基盤造成委員会を設置し、自主的な健全財政基盤を造成する。
▼この間の遅れを挽回し、地方参政権獲得へ多角的にアタックする。
▼韓信協と全面的に協力し、民族信組の育成・統合を積極支援する。
▼総連との交流事業を人権尊重と民主原則に則り、着実に推進する。
親愛なる中央委員・代議員の皆さん。
私は危機的な状況ほど底力を発揮してきた経験を活かし、無私の精神で全身全霊を民団に注ぐ覚悟です。熱きご支持・ご声援をお願いします。
プロフィル…
日本大学経済学部卒業。
▽現在=民団長野本部顧問
▽(株)ジン・コーポレーション会長
【組織経歴】
▽民団長野松本支部組織課長
▽民団長野本部総務部長・団長2期
▽民団中央副団長
【信組経歴】
▽長野商銀専務理事・理事長・会長
▽あすなろ信組会長
▽韓信協役員歴任