掲載日 : [2006-09-27] 照会数 : 10916
<第50回臨時中央大会>新生民団がスタート
[ (写真上)500人を超す中央委員・代議員が出席した臨時中央大会。(写真右)握手する新3機関長。右から金昌植監察委員長、鄭進団長、金廣昇議長 ]
新団長に鄭進氏 金廣昇議長、金昌植監察委員長は再選
民団中央本部は21日、第50回臨時中央大会を開き、3候補による団長選挙の結果、新団長に鄭進氏(69・長野県本部顧問)を選出した。議長、監察委員長には、対立候補がなく、金廣昇議長、金昌植監察委員長が再選された。鄭団長は「組織混乱を一刻も早く収拾して失われた信頼を回復し、日本に軸足を置いた民団の発展に全力を尽くす」と強調した。新3機関長は大会終了後、都内のホテルで祝賀会と記者会見に臨み、第50期「新生民団」のスタートを内外に表明した。
河丙前団長が去る8月22日、健康上の理由で辞任したことにともない開かれた臨時中央大会は、中央委員・代議員合わせて529人の在籍者中、501人(約95%)が出席するほど関心の高さを示した。
約1カ月間、団長代行を務めた朴小秉副団長は「前団長の信任を問う署名簿提出によって、団長の辞任につながった。複雑な思いだ。その一方で、電撃的な5・17の総連中央訪問と共同声明などによって、組織混乱を招き、民団の権威を失墜させた。創団精神に立ち返り、組織の信頼回復を」と呼びかけた。
金廣昇議長、金昌植監察委員長もそれぞれ「一致団結して難局を克服しよう」と訴えた。
顧問を代表してあいさつに立った朴炳憲常任顧問は、選挙期間中に流れた怪文書による特定候補者への中傷と同胞内部に生じる対立構造の悪循環を厳しく批判した上で、「日本に永住する在日同胞は、日本社会と共生しなければならない。その土台づくりのために、皆さんの1票が重要な役割を果たす」と代議員らの冷静かつ公正な判断を強く求めた。
中央選挙管理委員会の辛容祥委員長(中央本部常任顧問)も「なぜ臨時大会を開かなければならなかったのか、その原因を深く考えるとともに、民団発展の契機となる大会にしよう」と檄を飛ばした。続いて団長選挙に立候補した張煕東、鄭進、具末謨、金洪斤の4氏が最後の所信表明で支持を訴えた。
しかし、具候補が所信表明後に辞退したため、3候補による選挙戦となり、「組織正常化と内外の信頼回復」を訴えた鄭候補が318票(得票率63%)を獲得し、金候補の108票、張候補の74票を退けた。無効票は1票だった。
議長、監察委員長は中央委員・代議員の満場一致の拍手で金廣昇議長、金昌植監察委員長が再選された。
鄭団長は「人心を一新し、民団発展のために邁進する」と強調、さらに、「5・17真相糾明委員会(仮称)」の設置と前執行部の不正経理の噂に対する調査を提議し、中央委員・代議員の拍手で承認された。
副団長、事務総長、中央執行委員などの人事については、鄭団長に一任、副議長、監察委員人事は金議長、金監察委員長に一任することを承認した。直選中央委員、顧問は新3機関長に一任することで了承された。
また、「4・24提議書」と「5・17共同声明」に関しては、新3機関長が慎重に検討し、次回の中央委員会で総括、副役員・中央委員・顧問の補選問題は、規約委員会で検討し、次回の中央委員会に提示した上で承認を得ることにした。
臨時中央大会は金宰淑常任顧問の万歳三唱で締めくくり、第50期の中央3機関による「新生民団」がスタートした。
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団長選挙結果
◎鄭 進 318票
金洪斤 108票
張煕東 74票
(敬称略)
(2006.9.27 民団新聞)