掲載日 : [2006-10-25] 照会数 : 7565
<北核実験>「総連よ 共に立とう」
[ 民団代表団は総連中央本部前で「核開発放棄をともに呼びかけよう」と訴えた=18日 ]
民団がアピール文 総連中央は受取り拒否
民団中央本部は18日、核実験を再度強行する恐れのある北韓に対し、「これ以上暴挙を座視できない」と、緊急行動を起こした。7000万韓民族の生命を守る立場から、代表団(団長・韓在銀中央本部副団長)を構成し、核放棄を促す運動に朝鮮総連同胞もともに決起するよう総連中央に呼びかけたもの。これに対して、総連は面会もアピール文の受け取りも拒否した。
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北韓が核実験強行を発表した9日以降、世界平和に対する新たな暴挙として怒りの声が全国に拡大している。同胞に対する悪質ないやがらせもあると報告されている。
中央本部は16日に開いた常任委員会で、「7000万民族の生存と在日社会の日常を脅かす暴挙を座視することはできない」として、核放棄を促す民団の運動に総連同胞も呼応するよう呼びかける緊急行動を決めた。
緊急行動代表団は、韓副団長を団長に、東京、神奈川、千葉、埼玉、西東京の首都圏の団長らのほか、婦人会と青年会の中央本部会長ら30余人の幹部で構成し、18日11時に朝鮮総連中央本部前に結集した。
厳しい警備体制を敷いていた警察当局が「総連との間でトラブルを起こさないように」と警告したことに対し、河政男事務総長が「今日は核放棄を熱望する同胞の総意を総連に伝え、ともに決起するよう呼びかけに来た。抗議行動ではない」と民団の意志をはっきり伝えた。
約70人の報道陣が駆けつける中、徐元組織局長がインターホン越しに訪問の趣旨を伝え、面会を要望したが、総連はこれを拒否。
韓副団長がハンドマイクを使い、「北韓が核保有と開発を完全に放棄するよう、民団とともに韓半島非核化運動に参与しよう」と呼びかけた。その後、鄭進中央団長から徐萬述中央議長あてのアピール文を封筒に入れ、門の中に差し入れようとしたが、3回突き返された。
代表団全員は「核開発破棄をともに呼びかけよう」などとシュプレヒコールを繰り返した。
アピール行動を終えた韓副団長は、取り巻く記者らの前で、「韓半島から戦争の危機をなくさねばならない。世界平和と同胞の生活を守るため、核は絶対容認できない。北韓に追従する一部を除き、総連同胞も怒りを感じているはずだ。総連も早く態度を変え、ともに核放棄の運動に立ち上がってほしい」と改めて強調した。
中央本部は同日付でアピール文を郵送するとともに、民団の各地方本部に対して、総連地方本部への核放棄呼びかけを実施するよう指示した。
(2006.10.25 民団新聞)