掲載日 : [2006-11-15] 照会数 : 6575
半世紀経て名誉回復 在日ら元BC級戦犯83人
【ソウル】韓国の政府機関「強制動員真相究明委員会」は12日、韓国人の元BC級戦犯83人の名誉回復を図ると発表した。政府機関が韓半島出身者の戦犯を名誉回復するのは初めて。
同委員会は盧武鉉政府が進める「歴史の見直し」の一環として、強制連行などの実態を調査してきた。今回名誉回復されるのは、日本の植民地支配下で旧日本軍兵士となり、第2次大戦後、連合国側の軍事裁判でBC級戦犯として処罰された人たちで、強制的に動員された上に日本の捕虜虐待の責任まで負わされ、二重の苦痛を受けた被害者と認定した。
BC級戦犯は極東国際軍事裁判(東京裁判)で裁かれた戦争指導者(A級戦犯)と区別され、戦争中の捕虜虐待などの責任を問われた。同委員会によると、BC級戦犯の韓半島出身者は148人で、うち23人が死刑となった。戦犯とされた86人の遺族らが調査を求めていたが、委員会では今回被害者認定されなかった3人も今後の調査で認められる可能性があるとしている。
この報道に接した韓国・朝鮮人元BC級戦犯者とその遺族で構成する「同進会」の李鶴来会長は「韓国政府の配慮に感謝したい。強制動員させられて従軍し、解放後も長い間、親日派、対日協力者と白眼視されてきた。祖国建設に何もできなかった民族的な負い目から国にも帰れなかったが、これで汚名返上ができる」と語った。
(2006.11.15 民団新聞)