掲載日 : [2007-01-17] 照会数 : 10371
新成人5千人いざ! 民団主催各地で祝賀式典
[ 声も高らかに「カンパーイ」(韓国中央会館) ] [ 慰霊碑に参拝する広島の参加者(下)と大阪会場(上) ]
民団は全国各地で新成人を迎え、新しい門出を祝った。今年の同胞新成人は約5000人と推定されている。韓半島にルーツを持つ日本国籍者も加えれば、合わせて1万人前後が晴れて大人の仲間入りを果たしたと見られる。新成人が誕生した86年前後は指紋押捺制度の撤廃運動が盛り上がっていたとき。大阪では一部の新成人から「先輩たちの努力のおかげで嫌な思いをしなくて済んでいることに感謝している」との声も聞かれた。
参加者数が微増
全国で最多の140人が出席した大阪。対象者そのものは昨年に比べ100人ほど減少したのにもかかわらず、参加者は逆に10人ほど上回った。同本部文教部の地道な呼びかけが実った。主催団体から食事券、大阪市から施設招待券、民団中央本部からも『歴史教科書/在日コリアンの歴史』が贈られた。
東京会場となった韓国中央会館でも昨年を上回る31人が参加し、華やいだ雰囲気に包まれた。「在日の歴史は乙巳条約からすでに100年。この機会に自らの歴史を学ぼう」との鄭進民団中央本部団長からの祝辞が孫成吉文教局長によって代読された。
日本の成人式にも
式典後の懇親会ではどの会場でも新成人の笑顔がはじけた。京都会場に出席した双生児の金端葵・優希姉妹は「民族団体と京都市の成人式、2つの式典に参加できてうれしい」とちゃっかりした表情。鄭柚衣さんも「この晴れ着で京都市の成人式にも出ます」と話していた。
成人式会場は仲間づくりの場であり、一方で再会の場ともなった。
仲間作りの場に
05年12月、韓国で開かれた冬期研修に参加した東京の朴純君は、当時の仲間2人と久しぶりの再会を果たし、満面に笑みを浮かべていた。「同じ韓国の友人に会える」喜びははかりしれないものがある。青年会東京・足立支部では2月4日にも再度、新成人歓迎会を開き、仲間づくりをサポートしていくことにしている。
広島では市内のホテルで式典を終えた新成人9人がそろって平和公園内にある韓国人原爆犠牲者慰霊碑を参拝し、韓半島の非核化と平和を願った。
兵庫会場には27人の新成人が参加した。淡いピンクのチマ・チョゴリを身につけた李セッピョルさんは「将来は通訳など韓国に関係した仕事につきたい」と意欲を燃やしていた。
誓いと意欲新た
滋賀会場では禹成子さんが、「国際社会に正々堂々立ち向かい、21世紀の担い手になるよう努力します」と誓った。
名古屋会場では新成人の誓いの言葉を受けて梁東一団長が「民団は在日同胞のために存在します、常にあなた方の味方であることを忘れないで」と呼びかけた。
また、西東京でも新年会の席で新成人5人を激励した。
(2007.1.17 民団新聞)