掲載日 : [2007-01-31] 照会数 : 10914
訃報 権炳佑氏(民団中央本部顧問)
[ 弔問客に感謝の言葉を述べる喪主の崔鐘太氏 ]
権炳佑顧問が死去 通夜に400人
権炳佑・民団中央本部顧問が25日午後3時15分、心不全で死去した。84歳。通夜は27日、兵庫県西宮市内で行われ、400人以上が参列した。会場では嗚咽する人や泣き崩れる弔問客の姿も見られた。
権顧問が婦人会中央会長に就任するにあたって支えた文順粉さん(婦人会滋賀県本部財政常任顧問)は「あまりにも突然」と言葉もとぎれがち。李敏子さん(同会長)は「ぽっかりと穴が開いたよう」と悲しみに沈んでい。金濱子さん(婦人会大阪府本部会長)は「まだまだやりたいことがあったのでは」と声を詰まらせていた。厳正子さん(婦人会和歌山県本部会長)は「お疲れ様でした」と万感の思いで最後の別れを告げていた。
喪主の崔鐘太氏(韓商連会長)は「たくさんの方々にご出席していただき、オモニも喜んでいると思う」と感謝の言葉を述べた。
◆権炳佑・民団中央本部顧問
権炳佑・民団中央本部顧問は1925年9月19日、慶北盈徳郡柄谷面遠黄洞出身。
在日本大韓婦人会の草創期から携わり、1958年、兵庫・尼崎支部築地分団会長を皮切りに、尼崎支部会長、兵庫本部会長を経て、1987年には中央本部会長を2期6年間務めた。本国の大韓民国婦人会総本部理事も歴任した。
また、婦人会長歴任後は1994年から民団中央本部副団長を勤めた。民団中央本部顧問のほか、在日本大韓婦人会常任顧問、韓日親善ソウル特別市連合会顧問などもつとめていた。
韓国の国民勲章最高位の「無窮花章」を受勲したほか、昨年5月には韓国の「5・16民族賞」のうち「社会・教育部門賞」を在日同胞社会から初めて受賞した。
権顧問は韓国国内の不遇な家庭に奨学金を伝達し、養老院にはお年寄りのための送迎車を贈るなど、韓国国内の福祉厚生事業を後援してきた。在日同胞社会にあっても法的地位の向上や韓・日間の相互友好増進などへ献身的に尽くしてきた。
また、地元の児童養護福祉施設「愛神愛隣舎」(金培錫理事長・鄭末岩施設長)=神戸市灘区=を毎年、年末に訪れ、お正月用のトックを届け続けていた。
(2007.1.31 民団新聞)