掲載日 : [2007-01-31] 照会数 : 10269
民団大阪 教育院と共催 民族学級活性化図る
[ カルタのふだを獲得するたびに歓声をあげるオリニたち ]
カルタ取りに16チーム熱戦
ハングル学習意欲に火
【大阪】民族学級で母国語に親しむ在日児童を主な対象とした第1回「ウリマルイヤギ大会」(民団大阪本部・大阪韓国綜合教育院主催)が21日、大阪市立北鶴橋小学校で開かれた。日本人児童にも友人の母国語に関心と親しみを持ってもらおうと、大会は「イヤギ」部門と「カルタ」部門の2本立て。なかでも「カルタ」部門では子どもたちばかりか見学の親や教師からも大きな歓声がわいた。
カルタ部門には大阪市と東大阪市内の公立小学校12校が参加、4人編成で16チームをつくった。
チーム名称は「世宗大王」「ホランイ」「クムマダン」などそれぞれ個性的。トーナメント戦とあってエントリー段階からただならぬ気合いが感じられた。保護者の中には大会に備え、自宅にカルタを持ち帰って親子で正月に何回も練習してきたという声も聞かれた。
主催者が流ちょうなウリマルで文面を読み上げると、児童たちは「イェー」と大きな声で絵カルタを取りあった。トーナメント戦を勝ち抜いた4チームが競いあった準決勝では、ひらがなと絵が描かれた文字カルタを奪い合った。会場の雰囲気はさらに盛り上がり、応援のクラスメートや保護者、民族講師、教職員らから「ワーッ」と大きな歓声が上がった。
「予想以上の反響」という金漢翊民団大阪本部団長は「子どもたちが民族、自分に対して自信がもてたものと考えています」と会場の盛り上がりに満足そうだった。担当の民団職員も「民族学級に熱心に取り組む学校の姿勢が感じられる」と話していた。
優勝したのは大阪市立北鶴橋小学校「プンムル北鶴」チーム。指導にあたった同校民族講師の郭正義さんは「勝利はチーム団結のたまもの。子どもたち全員がハングルの学習をしたからです」と頑張りを称えた。
一方、決勝に進めなかった玄誠也君(東大阪市立太平寺小学校6年)は来年は出場できないだけに悔しそう。「1回だけの思い出で終わりたくない。中学生部門もつくってほしい」と、民族講師の鄭初美さんにお願いしていた。
大阪市立巽小学校のある民族講師も「子どもたちにとってとってもいい機会になります。来年以降も継続してもらいたい」と話していた。
民団大阪府本部の鄭炳采文教部長は「これで子どもたちが民族学級を、そして韓国語をもっと楽しいと感じるようなきっかけになればうれしい」と話していた。
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同胞児童23人出場 「イヤギ」部門
「イヤギ部門」には在日児童23人が出場。発音の正確性や感情表現、作文の内容を競った。昨年の「オリニ・ソウルジャンボリー」の楽しかった想い出も語られた。洪裕太君(大阪市立北中道小5年)は「各地から集まった友人と出会えたことは、いま思い出してもワクワクします」とスピーチ。金あかりちゃん(大阪市立北鶴橋小6年)も「他の学校の子と仲良くなれてうれしかった」と話した。
(2007.1.31 民団新聞)