掲載日 : [2007-02-28] 照会数 : 10838
民団の担い手輩出へ 青年会OB会が旗揚げ
[ 先輩たちの(手前)の激励に奮起する現役の会員たち ] [ 「民団への参与と青年会への支援をしていこう」と語る林三鎬会長 ]
卒会者の結束へ「全国連絡会」旗揚げ
青年会中央本部の結成30周年を期して全国各地の関係有志が23日、都内のホテルに集まり、「青年会OB全国連絡会」を正式に旗揚げした。「OB会」は全国各地に在住する卒会者と緊密な連携を図り、民団活動への参与を呼びかけていく。また、現役の集う青年会組織を物心両面から支援していくことも確認した。民団にとって今後とも強力な援軍となりそうだ。
物心両面で現役支援
会場では北海道から九州まで全国各地から駆けつけたOB約100人が「久しぶり」と声を掛け合い、旧交を温めた。中には乳幼児を抱いた家族連れも見られるなど、30年の歳月を感じさせた。現役の青年会からも康孔鮮中央会長をはじめとして多数、激励に駆けつけた。
50、60代の参加者は旧韓青や旧韓学同との熾烈な闘いを経て青年会創立に参加してきた世代だ。いまや全国の民団本・支部で重責を担っているメンバーも多い。
しかし、これらは全体からみればまだまだ少数派だ。OB会では民団にかかわっていない全国の卒会者と連携しながら親睦を深め、民団活動への橋渡しをしていきたい考えだ。あわせて、将来の民団を担う人材の育成の場でもある青年会にも、物心両面から支援していくことにしている。
OB会への期待は大きい。設立総会に出席した民団中央本部の鄭進団長は「皆さんの旧韓青や旧韓学同との熾烈な闘いがなかったら、民団の60周年はなかった。当時の理念と熱い思いで民団の活性化と、後輩たちの自己実現に力を貸してほしい」と期待の言葉を述べた。
総会では会則と07年度事業方針・予算案などが原案通り承認された。初代会長には青年会中央本部第2代会長の林三鎬さん、代表監査に金太河さん(民団福島本部団長)がそれぞれ選ばれた。林さんは「民団は欠けがえのない組織。その組織作りの一翼を担う。われわれの目的は民団への参与であって、青年会への支援もその一環だ」と明確に述べた。
OB会では名簿で把握している400人以上の卒会者を対象に会員を広げ、当面200人を目標にネットワーク化をめざす。
青年会OB会結成に向けた動きは89年、有志が兵庫県有馬温泉で会合を開いたのが始まり。昨年2月には金京必さん(第6代会長)を中心とする発起人会ができ、1年間の準備期間を経て正式発足にこぎ着けたもの。地方ではすでに愛知に「OB会」が発足しており、北海道や関東でも「同窓会」を開いてきた。
OB会事務局は当面、青年会中央本部に置く。連絡は℡03・3453・0881まで。
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「熱い思い蘇った」 参加者
連携深めよう
北海道・金源柱氏(47)=北海道青商会長、元青年会北海道本部組織部長=こういった団体がいままでなかったのが不思議。横のつながりと絆が深まって親睦以上のものが生まれればありがたい。
林会長に期待
東京・趙鍾日氏(55)=コンサルタント、元青年会中央副会長)=私自身、組織とのつながりが薄くなったのでOB会の発足は歓迎したい。林三鎬新会長は青年会や在日社会に熟知しているので期待している。
世代空白埋める
広島・李英俊氏(45)=リーズプランニング代表、元青年会中央副会長=OB会の結成は遅きに失した感はあるが、喜んでいる。地方によっては世代間にぽっかり穴が開いているところがある。OB会の結成がこの空白を埋めるきっかけになればと願っている。昨年の5・17事態は原因がなくして起こったものではなく、もっと現実を直視すべきだ。OB会が青春時代を思い起こしながら問題提起していければと思う。
組織整備へ意欲
広島・安度栄氏(57)=遊技機ソフトのアイキ代表、青年会東京本部発足に参加=懐かしいみんなともう一度、一緒になって仕事できればうれしい。
(2007.2.28 民団新聞)