掲載日 : [2007-03-14] 照会数 : 7401
外国人は犯罪予備軍? 急増する職務質問
急増する職務質問 駅改札内でも
東京弁護士会委員会 新渡日122人にアンケート調査
街中や駅頭で警察官からなんら特別な理由のない職務質問を受けたという外国籍住民がここ数年、急増していることがこのほど、東京弁護士会「外国人の権利に関する委員会」が実施したアンケート調査の結果、明らかになった。
回答によれば、職務質問を受けた場所は、駅構内が最も多い。改札内などこれまでは考えられなかった場所でも職務質問が行われている。次に路上、帰宅途中、自転車運転時、バイトの行き帰りと続く。
警察官は使用言語や肌の色、顔立ち、所持している外国語の新聞・雑誌で外国人と認識するや、不審事由とは直接関係のない旅券や外国人登録証の提示を求めるというのが一般的。なかには所持品の検査に及ぶという例もあった。
回答者の多くは外国人を犯罪予備軍と決めつけるかのような警察官の質問内容や態度に気分を害していた。その場で解放されても、衆人環視のもと味わされた屈辱感は容易に癒されてはいない。
サンプルは都内に在住する新規滞在外国人122人。調査は06年12月から07年1月20日にかけ無差別に行われた。当事者の在留期間は3〜7年程度と比較的長く、回答者の8割が職務質問の内容を理解できたという。
職務質問された時期を見ると、都と入管、警視庁が「首都東京における不法滞在外国人対策の強化に関する共同宣言」をうたった03年以降に集中していた。同委員会では「警察官職務執行法に定められた要件(不審事由)を満たさない、いわば差別的かつ違法な職務質問が行われているのではないか」と見ている。
(2007.3.14 民団新聞)