掲載日 : [2007-05-16] 照会数 : 15846
<アメフトW杯>在日選手10人が韓国代表
[ 太極旗を背負って出場する在日同胞選手たち ]
W杯'07 川崎球場で7月開幕
第3回アメリカンフットボールW杯’07 川崎大会(7月7〜15日、国際アメリカンフットボール連盟主催)の開催に際してこのほど、在日同胞選手10人が韓国ナショナルチームに招請された。10人は21から32歳までの3世の大学生・社会人たち。大会では太極旗を背負い、代表チームを牽引する。同大会はアメフト競技の世界1決定戦として知られている。
大会は4年に1回の開催。第3回大会には加盟45カ国中11カ国が本戦にエントリーし、その中から地区予選を勝ち抜いてきた日本、米国など計6カ国の出場が決まった。韓国は今年1月にオーストラリアを破り、アジア・オセアニア代表として初出場を果たした。
韓国でアメリカンフットボールの協会が設立されたのは45年のこと。現在、35の大学と社会人クラブ8チームが活動中。大学と社会人リーグ双方の勝者が「キムチボウル」で韓国1を争っている。
韓国国内では歴史は古いが、「レベルはまだ低い」(韓国協会関係者)という。03年ドイツW杯フランクフルト大会では日本に88対0で敗れた。その後、日本アメリカンフットボール協会の計らいもあり、日本からコーチを招いて戦力アップに努めてきた。東京と大阪を中心に優秀な在日同胞選手を補強してきたこともチーム力の増強につながったようだ。
W杯大会でチームを牽引するクォーターバックの金景敏さん(TBSテレビ編成制作本部スポーツ局勤務)は大阪・鶴橋出身。京都大学在籍中、本格的にアメフトにのめり込んだ。昨年7月にナショナルチーム入りが決まり、忙しい業務の合間を縫ってトレーニングに励んでいる。
金さんは「在日が国家代表で出られるなんて一生に一度。こんな名誉はサッカーではありえないこと」と話しており、心地よい緊張感を楽しんでいる。試合では「必ずタッチダウンを奪う」と意気込む。
ただし、韓国国内選手と在日同胞選手で連合を組む韓国チームは、チームワークに一抹の不安を抱えているのも確か。3月に代表を選抜するや、韓国で合宿練習に励んでいる。プレイコールはすべて英語。金さんは発音の違いに戸惑いながらも「ファイティング」を連発して士気を鼓舞している。
韓国はヨーロッパ代表のドイツ、パン・アメリカ代表のアメリカとBグループを構成。日本は同じくヨーロッパ代表のスウェーデン、フランスとAグループを構成。各グループとも各2戦ずつ対戦し、トップが決勝に進む。韓国代表チームは7月8日の初戦、ドイツと川崎球場で相まみえる。
韓国、初戦はドイツと
◎7月8日対ドイツ戦(川崎球場 午後5時) ◎7月10日対米国戦(川崎球場 午後7時) ◎7月14/15日順位決定戦(時間・場所未定)入場券は℡0570・02・9999「チケットぴあ」で取扱中。問い合わせ先は℡03・3280・6610
(2007.5.16 民団新聞)