掲載日 : [2007-06-06] 照会数 : 18124
ホール業者に暗雲 韓商連、危機打開へ模索
[ パチスロ機の交換はホールに大打撃だ ]
パチスロ機のシフト問題で
在日同胞の基幹産業である遊技業界が揺れている。主要なパチスロ4号機の5号機へのシフト期限が6月末に迫っており、年内にはホールの3分の1が閉鎖に追い込まれると予測されるほど厳しい状況だ。対応策を見いだすためにも、在日韓国商工会議所(崔鐘太会長)では16日に開催する戦略セミナーに多くの人が参加するよう呼びかけている。
パチスロ5号機のシフト問題は、パチンコ機に比べてパチスロ機の射幸性が高いため、警察庁が規制に動いたものだ。新規則が施行された2004年7月から3年間の経過措置期間を設け、この間に4号機から5号機へのシフトを義務づけた。
警察庁集計によると、06年末の全国のホール数は1万4674店。95年の1万8244店をピークに11年連続の減少だ。ところが、パチンコ機が3割ほど減少したのとは対照的に、パチスロ機は倍増した。パチンコ機が射幸性を下げた際の余波で、パチスロ機の人気が急増したからだ。そのため営業上の主軸をパチスロ機にシフトしたホールは多いが、依存度を高めたホールほど、今回の規制に苦慮している。
6月末までに全国で7割ほどのスロット機を交換すると見込まれている。現在、4号・5号機あわせて約180万台のスロット機が100万台までに減少すると予想され、ホール数も1万店までに激減しそうだ。
韓商連のあるホール経営者は「当店の場合、部分的に閉鎖するところもあるので打撃だ。20%ほど減少するスロット機に代わり、パチンコ機を増やす計画だ」と語った。一方、「早く拉致問題を解決しないかぎり、遊技業界の景気はよくならないだろう」と指摘する声も多い。
5号機の許可が遅く生産が間に合わないため、100万台分の供給が間に合うかどうか不明だ。パチンコ機からスロット機に変える場合の設備投資より、逆の方がはるかに負担が大きい。そのため可能な選択肢から最良の方法を見いだすことに苦慮している経営者は多い。
韓商連主催のセミナーでは専門家を招き、経費がかからず、リスクの少ない方法を考えたいという。韓商連遊技委員会の徐正一委員長は「5号機シフト問題によって、在日同胞経済は大変困難な状況に直面している。これは同胞経済そのものが岐路に立たされていると言っても過言ではなく、同胞の財産を守るためにも全員が力を合わせるべきだ。そういう意味で16日のセミナーには多くの人に集まってもらいたい」と呼びかけている。
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同胞P店経営者の戦略セミナー
16日 「5号機完全シフト対策」で
在日韓国商工会議所の遊技委員会(徐正一委員長)は16日午後4時から、東京・南麻布の韓国中央会館大ホールで「5号機完全シフト対策」をテーマにホール経営者戦略セミナーを開く。講師はダイコク電機担当者。入場無料。問い合わせは韓商連(℡03・3456・1190)朴まで。
(2007.6.6 民団新聞)