掲載日 : [2007-07-25] 照会数 : 12480
人気アナは韓国観光名誉広報大使
[ 八木早希さん ]
毎日放送の八木早希さん
隣国の魅力マイクで
「私の居場所は双方の国に」
「韓国観光名誉広報大使」に委嘱された毎日放送アナウンサーの八木早希さん。父親の仕事の都合で小学校高学年を韓国で過ごした。「韓国」を第2の故郷として、ラジオを通して韓国の良さを伝えている。韓国人と間違えるほどの語学力には定評がある。昨年12月の就任以来の思いを聞いた。
達者な韓国語 通訳でも活躍
毎日放送の人気アナウンサーは「韓国観光名誉広報大使」というもう一つの顔を持つ。
韓国政府の要人を迎えての歓迎レセプション、韓国から訪日した俳優とのファンミーティング、民間の友好協力協定締結といった場面で司会や通訳を務めることが多い。
MBSラジオの深夜番組「チョアヨ!韓国」(月曜日未明)ではパーソナリティーとして最新の韓国芸能情報を中心に文化・食・社会・生活事情をリスナーに届けている。04年の番組放送開始のころは2週間に1回は訪韓して一般家庭を訪問し、町を歩いては若者にインタビューしてきた。
番組はパソコンのインターネット音声ファイルにつないでダウンロードすると、八木さんの流ちょうな韓国語が聞ける。リスナーからは「韓国語を勉強して、会話ができるようになりました」という便りが届く。こうした活動が認められ、韓国観光公社から「名誉広報大使」に委嘱された。任期は2年間になる。
米国ロサンゼルス生まれの大阪育ち。商社マンの父親の仕事の都合で家族一緒にソウル生活を送った。小学校4年から6年生まで江南区の国民学校に通った。友だちにも恵まれ、一緒にテコンドー、書道など8つの塾に通ううち、自然に韓国語を覚えた。
帰国してからは韓国語は使っていなかったが、映画「シュリ」を字幕なしで理解できたときは「ものすごくうれしかった」。「韓国にいたころまだ、日本人の食卓にキムチが登場していませんでした。いまは韓・日の両方に私の居場所があります。時代が変わりましたね。訪韓するたびに元気をもらってきます」
上司も太鼓判 日韓架け橋に
同局アナウンサー室部次長で上司の増田一樹さんは、「『韓国』という国は八木自身にとって、身近な第二の『故郷』なのでしょう。目上のわれわれには礼節を持って接し、後輩にとっては面倒見の良い、心優しき先輩です。韓国を愛し、韓国の言葉を大切にし、韓国の良さを大勢の人に知らせようとしている姿はまさに広報大使に相応しい」と話したうえで「思いやりや優しさがあれば人間に『壁』などはない。心の通った『日韓の架け橋』的な立場で取り組んでほしい」と八木さんにエールを送る。
(2007.7.25 民団新聞)