掲載日 : [2007-08-15] 照会数 : 4851
北韓の核廃棄促す…広島原爆韓国人慰霊祭
[ 車いすで参列、献花する韓国原爆被害者対策特別委員会の姜文煕委員長 ]
北韓の核廃棄促す…第38回韓国人原爆犠牲者慰霊祭
【広島】韓国人原爆犠牲者慰霊祭が5日、広島市中区の平和記念公園内の慰霊碑前で営まれた。民団広島県本部(権五源団長)が主催、今年で38回目を迎えた。遺族ら約300人が参列した。
追悼辞で権団長は、東北アジアの平和を脅かす北韓の核問題について、6者協議の合意を受けて核廃棄の動きを見せているものの未だ不透明さを残したままだと強調し、「韓半島からの核兵器の全廃に向け、確実な進展が見られるよう強く望む」と述べた。
民団中央本部の鄭進団長は追悼辞(呉公太副団長代読)で「北韓の核兵器開発と日本人拉致問題は、在日同胞の生活と安全を脅かす大きな要因になっている」と指摘、「今後も国際社会と力を合わせ、韓半島の非核化と平和定着のために全力を尽くしていく」とあらためて表明した。
また、青年会中央本部の康孔鮮会長は「在日韓国人平和メッセージ」で「今を生きる責任世代として、過去における歴史を風化させることなく、未来を担うこれからの世代にしっかりと、『歴史の教訓』と『平和の意味』を伝える」ことを約束した。
慰霊碑には、この1年間に亡くなった10人を加えた2628人分の同胞死没者名簿(過去帳)が納められた。黙とうの後、婦人会広島県本部が慰霊歌を合唱し、碑に花を手向けた。
この日、体調を崩していた韓国原爆被害者対策特別委員会の姜文煕委員長(88)も3年ぶりに車いすで出席した。
(2007.8.15 民団新聞)