掲載日 : [2007-10-11] 照会数 : 6917
南北関係の発展と平和繁栄のための宣言(全文)
大韓民国の盧武鉉大統領と朝鮮民主主義人民共和国の金正日国防委員長間の合意に従い、盧武鉉大統領が2007年10月2日から4日まで、平壌を訪問した。
訪問期間中、歴史的な対面と会談が行われた。
対面と会談では、6・15共同宣言の精神を再確認し、南北関係の発展と韓半島の平和、民族共同の繁栄と統一を実現するのに伴う諸般の問題を虚心坦懐に協議した。
双方は、わが民族同士が意思と力を合わせれば、民族繁栄の時代、自主統一の新時代を開いていくことができるという確信を表明しつつ、6・15共同宣言に基づき南北関係を拡大・発展させていくため、次のとおり宣言する。
1、南と北は、6・15共同宣言をしっかりと守り、積極的に実現していく。
南と北は、わが民族同士の精神に従い、統一問題を自主的に解決していき、民族の尊厳と利益を重視し、すべてをこれに向かうようにしていくことにした。
南と北は、6・15共同宣言を変わることなく履行していくという意志を反映し、6月15日を記念する案を講究することにした。
2、南と北は、思想と制度の違いを超え、南北関係を相互尊重と信頼関係へ確実に転換させていくことにした。
南と北は、内部問題に干渉せず、南北関係の問題を和解と協力、統一に符合するよう解決していくことにした。
南と北は、南北関係を統一志向的に発展させていくため、それぞれ法律的・制度的装置を整備していくことにした。
南と北は、南北関係の拡大と発展のための問題を、民族の念願に即して解決するため、双方の議会など各分野の対話と接触を積極推進することにした。
3、南と北は、軍事的敵対関係を終わらせ、韓半島での緊張緩和と平和を保障するため、緊密に協力していくことにした。
南と北は、互いに敵視せず、軍事的緊張を緩和しながら、紛争問題を対話と協力を通じて解決することにした。
南と北は、韓半島でのいかなる戦争にも反対し、不可侵義務を完全に順守することにした。
南と北は、西海での偶発的衝突の防止のため、共同漁業水域を指定し、この水域を平和水域にするための方案と各種協力事業に対する軍事的保障措置問題など、軍事的な信頼構築措置を協議するため、南側の国防部長官と北側の人民武力部部長との会談を今年11月中に平壌で開催することにした。
4、南と北は、現休戦体制を終わらせ、恒久的な平和体制を構築すべきだとの認識をともにし、直接関連した3者または4者の首脳が韓半島地域で会い、終戦を宣言する問題を推進するため協力していくことにした。
南と北は、韓半島の核問題を解決するため、6者会談の9・19共同声明と2・13の合意が順調に履行されるよう共同で努力することにした。
5、南と北は、民族経済の均衡的発展と共同の繁栄のために、経済協力事業を共利共栄と有無相通ずの原則をもとに積極活性化し、持続的に拡大、発展させることにした。
南と北は、経済協力のための投資を奨励し、基盤施設の拡充と資源開発を積極推進し、民族内部の協力事業という特殊性に合うように、各種の優待条件と特恵を優先的に付与することにした。
南と北は、海州地域と周辺海域を包括する「西海平和協力特別地帯」を設置し、共同漁業区域と平和水域の設定、経済特区の建設と海州湾の活用、民間船舶の海州直航路の通過、漢江河口の共同利用などを積極推進することにした。
南と北は、開城工業団地の第1段階建設を早期に完工し、第2段階の開発に着手し、汶山〜鳳東間の鉄道貨物輸送を開始し、通行・通信・通関問題をはじめとする諸般の制度的保障措置を速やかに完備していくことにした。
南と北は、開城−新義州間の鉄道と開城−平壌間の高速道路を共同で利用するため、改修・補修問題を協議、推進することにした。
南と北は、安辺と南浦に造船協力団地を建設し、農業、保健医療、環境保護など諸分野での協力事業を推進していくことにした。
南と北は、南北経済協力事業の円滑な推進のため、現在の南北経済協力推進委員会を副総理級の南北経済協力共同委員会に格上げすることにした。
6、南と北は、民族の悠久な歴史と優秀な文化を輝かせるため、歴史、言語、教育、科学技術、文化芸術、体育など、社会文化分野の交流と協力を発展させていくことにした。
南と北は、白頭山観光を実施し、このため白頭山−ソウル間の直航路を開設することにした。
南と北は、2008年北京五輪大会に南北の応援団が京義線列車を初めて利用して参加することにした。
7、南と北は、人道主義協力事業を積極推進していくことにした。
南と北は、離散家族と親族の再会を拡大し、ビデオレター交換事業を推進することにした。このため、金剛山面会所が完工しだい、双方の代表を常駐させ、離散家族と親族の再会を常時、進めることにした。
南と北は、自然災害をはじめとする災難が発生した場合、同胞愛と人道主義、相互扶助の原則に従い、積極協力していくことにした。
8、南と北は、国際舞台で民族の利益と、海外同胞の権利と利益のために協力を強化していくことにした。
南と北は、この宣言の履行のため南北総理会談を開催することにし、第1回会談を今年11月中にソウルで行うことにした。
南と北は、南北関係発展のため首脳らが随時会い、懸案問題を協議することにした。
2007年10月4日 平壌
大韓民国大統領
盧武鉉
朝鮮民主主義人民共和国国防委員長
金正日
(2007.10.10 民団新聞)