掲載日 : [2007-12-05] 照会数 : 6417
伝統文化と史跡の宝庫 魅力の慶尚北道
[ 奉化郡の松茸狩り ]
[ 安東市の烏川遺跡 ]
韓国代表の松茸 奉化郡
薫る両班の風流 安東市
名刹と自然景観 栄州市
慶尚北道は新羅の仏教文化、朝鮮朝時代の儒教文化などの文化財や史跡の宝庫として知られ、また独創的な地域文化を発展させた。「慶尚北道訪問の年」の今年9、10月には「安東国際仮面劇祭り」、「奉化春陽木松茸祭り」、「栄州豊基人参祭り」に多くの観光客が訪れた。飽きのこない魅力の観光スポットだ。
湿度・風・温度・土・松の木は、品質の高い松茸が育つために必要な5大条件になる。この5つの環境条件を満たしているのが奉化郡の松茸だ。
今年6月には全国11カ所の松茸の主要産地のなかで、「奉化松茸」が大韓民国代表ブランドに選ばれた。全国の20%を占め、香り、歯ごたえともに韓国で1番を誇る。
「奉化春陽木松茸祭り」では、松茸狩り体験をはじめ、松茸料理作りなどの多彩なイベントが楽しめる。
「国際仮面劇祭り」で知られる安東市は、両班文化を色濃く残す地域だ。生きている民俗村と言われる河回村(重要民俗資料第122号)は、豊山柳氏の氏族村で、昔ながらの両班家屋、河回別神クッ仮面劇など、生活様式や文化などが保存されている。
俳優のリュウ・シオンさんは屏山書院を建立した柳成龍の13代孫にあたり、実家がある。また1999年には英国女王エリザベス2世の訪問で注目を集めた。
陶山書院(史蹟第170号)は東方儒学の最高峰と言われる李滉(号・退渓)が、両班の子弟育成に建てたもの。
李滉の位牌を奉安した祠堂は宝物210号に指定されている。嚴栖軒は李滉が寝泊まりした別棟になる。
1974年の安東ダムの建設工事のため礼安面烏川洞から臥龍面烏川里へ移築された烏川遺跡は、郡守である光山金氏礼安派の初代で、村を開いた金孝廬から600年にわたり子孫たちが暮らしてきた村だ。
遺物展示館「崇遠閣」には、600年の歴史とも言える貴重な古文書、戸籍、土地証文などが展示されている。当時、風流を楽しむために建てられたあずまやは現在、コンサートなどを開く場所として開放されている。
また安東市のりんごは全国の7割近くを占めるほか、唐辛子、山芋、塩サバ、安東焼酎などの特産品のほか、安東麻も有名だ。
文化観光部指定の祭りとして開かれる「栄州豊基人参祭り」は多彩なプログラムが用意され、外国人観光客の人気も高い。栄州市は儒教・仏教文化の遺跡の宝庫。さらに四季折々の景色を楽しめる自然環境に恵まれた土地でもある。
新羅の高僧義湘大師が676年に建立した浮石寺は、10大名寺の一つ。韓国最古の木造建築である無量寿殿は、韓国で最も美しい寺と評されている。国宝5点、宝物4点、道有形文化財2点などの文化財が収められている。
このほかにも1万7400坪余の敷地に古家屋と瓦葺きの家12軒、鍛冶屋、楼閣などの建物を見学できる「ソンビ村」、豊基郡守の周世鵬が、高麗末の儒学者、晦軒安の意を受けて建てた「紹修書院」など見どころ満載だ。
(取材協力 韓国観光公社)
(2007.12.5 民団新聞)