掲載日 : [2008-02-06] 照会数 : 7393
韓豪日グローバル家族こだわり在日記<1>
2つの国籍と3つの言語が調和
私は在日31年のオーストラリア人です。名前はスーザン・メナデュー・チョン(全)です。在日本大韓民国民団と強いつながりがあります。夫は在日2世、そして4人の子供は在日3世です。縁があって、夫とは27年前に結婚をしました。
結婚当初、私にとって日本は異文化でありながら、在日韓国人である夫と結婚することにより、日本の中に存在する別な異文化と出会うことになりました。当時は大変カルチャーショックを受けました。
私はたくさんのことに戸惑いながら、この27年間過ごしてまいりました。自分を失わないことを念頭に置いて、夫が大事にしている韓国の文化、伝統、母国語を尊重しようと思いながら、努力してきました。そしていつのまにかその困難な環境が幸せに変わり、数々の経験に感謝するようになりました。
わが家には3つの文化‐日本、韓国、オーストラリア、2つの宗教‐儒教、キリスト教、2つの国籍‐韓国、オーストラリア、3つの言語‐日本語、英語、韓国語があります。すべてが尊重すべきことのため、一度も家族内で問題になったことはありません。
生まれながら2つや3つの文化に巡り合う人はほとんどいないはずです。この出会いを幸せな恵みと思うことにしました。
私たち夫婦が3つの文化を大事にする姿が、子ども4人に良い影響を及ぼすことになりました。娘たちと息子たちは日本で〞混血児〟としての苦労もしましたが、自信に満ちた素直な若者に成長しました。どの子も日本、韓国、オーストラリアを批判しません。その理由は、私たち夫婦が子育ての中で3つの国の良いところを積極的に見せる努力をしてきたからだと思います。
チョンファミリーは韓国・オーストラリア・日本の文化の下で創られた新しい形のグローバル家族です。
(スーザン・メナデュー・チョン)
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プロフィール
59年、オーストラリア・キャンベラ生まれ/76年、ロータリークラブ交換留学生として岡山朝日高等学校に1年間留学/77年、駐日オーストラリア大使として赴任する父親とともに再来日し上智大学比較文化科入学/80年、全鐘文氏と結婚/81年、韓国国費留学生としてソウル大学院入学のため語学学校入学/82年、長女出産のためソウル大学中退。現在、鳥取県在住
(2008.2.6 民団新聞)