掲載日 : [2008-03-26] 照会数 : 5647
韓豪日グローバル家族こだわり在日記<4>
大事にしたい食文化の伝統
私の趣味は料理。興味ある分野、文化人類学です。
夫に、自分自身が韓国人を一番意識するのはどのような時か聞いてみました。
彼の返事に私は少しびっくりしましたが、納得する答えでした。こんな場面で韓国人を意識すると考えていました‐両親と会話をする、韓国語を話す、韓国の旅券を持って旅をする、法事をする時、あるいは韓国の親戚に再会することなどです。この予想は、全部はずれでした。
夫は韓国料理を食べる時に、自分が韓国人であることをいちばん意識するそうです。
次女が可愛い西洋顔(私に似ている)ですが、家族で一番好んで一番美味しそうにテンジャンチゲを食べます。やはり原因は韓のDNAです!?
160年前からオーストラリアに住む実家でも、コーンウォールの伝統料理をまだ食べています。祖母に教わったコーニシュ・パステイ(パイ生地の中に肉とりんごが詰めてある)は大変美味しいものでした。
お料理を作りながら先祖の様子を語ってくれました。炭鉱夫で危険な労働をしていたお爺さんたちは、鉱山に持参出来る荷物が限られていたそうです。コーニシュ・パステイなら手軽に食べられた。半分は肉詰め、残りの半分はりんご。お肉からスタートしてデザートのりんごで締めくくったそうです。
5年前夫婦で忘れられないルーツの旅をしました。コーンウォールの親戚が温かく迎えてくれました。従姉にコーニシュ・パステイのお話をしたら、彼女は私の手抜きにすぐ気がついて大変叱られました。改めて食文化の大切さを教えてくれました。
チョン家では私は、義母のような韓国料理が作れませんが、夫が私の努力を認めてくれて美味しく食べてくれます。頑張っていろいろなお料理に挑戦しています。
在日韓国人の家庭では、是非食文化を大事にして次の世代に伝えて欲しいものです。
(スーザン・メナデュー・チョン)
(2008.3.26 民団新聞)