掲載日 : [2008-04-16] 照会数 : 7176
<第18代総選挙>ハンナラが過半数 国政安定化へ
「保守」躍進 2/3議席に
【ソウル】9日に行われた第18代国会議員総選挙(定数299。小選挙区245・比例代表54)で与党ハンナラ党は、改選前の112議席から過半数を上回る153議席を獲得した。136議席を有して院内第1党だった統合民主党は、81議席と惨敗、目標の改憲阻止線(100議席)確保にも大きく及ばなかった。保守系の躍進で、「与大野小」の構図となり、李明博政府の安定した国政運営の環境が整った。
地方区別には、ハンナラ党が首都圏(ソウル、仁川、京畿道)で111議席中の81議席を占めて圧勝、民主党は26議席にとどまった。民主党は孫鶴圭代表、大統領選挙に出馬した鄭東泳氏をはじめ、金槿泰、韓明淑の各氏ら重鎮が次々と落選。特にソウルでは48地域区中、ハンナラ党が40地区で勝利、民主党は7議席しか確保できなかった。
ハンナラ党は、伝統的な支持地盤である釜山・大邱・蔚山・慶尚南・北道(68地域区)で強みを見せたが、相対的に無所属が善戦し、獲得できたのは46議席だった。釜山(18地域区)では同党の現職を含む公認候補7人が落選し、大邱、慶尚北道では同党の公認に漏れた朴槿恵前代表派がつくった親朴連帯や朴前代表に近い候補が相次いで当選した。
民主党は、堅固な地盤である光州・全羅南・北道(31地域区)では25議席を確保、忠清北道(8地域区)でも6つの区で勝利した。
李会昌総裁率いる自由先進党は、地盤の大田(6地域区)と忠清南道(10地域区)で13人が当選した。忠清圏でのハンナラ党の獲得議席はわずか1議席だけだった。
各党の比例代表を含む獲得総議席数(カッコ内は比例代表)は、ハンナラ党153(22)、民主党81(15)、自由先進党18(4)、親朴連帯14(8)、民主労働党5(3)、創造韓国党3(2)、無所属25。保守系が3分の2議席を占めた。
改選前には少数与党に甘んじていたハンナラ党は院内過半数を確保した。だが、国会全常任委員会(18)で過半数を占めるいわゆる「絶対安定多数」(168)には及ばなかった。
自由先進党は院内交渉団体構成(20議席以上)を目標にしていたが、2議席及ばなかった。労組を母体とする左派の民主労働党は前回総選挙当時の議席(地域区2、比例代表8)に比べて半分に。
なお、投票率は46・0%。全国単位選挙(大統領選挙、国会議員選挙、地方選挙。計45回)の投票率では最も低い数字だ。前回の総選挙は60・6%だった。
(2008.4.16 民団新聞)