掲載日 : [19-03-08] 照会数 : 10206
在日3世監督の映画「一陽来復」 韓国で一般公開
東日本大震災から6年が経過した東北の地を舞台に、けなげに明るく生きようとする人々の姿を追ったドキュメンタリー映画「一陽来復」(81分)が14日から韓国で劇場公開される。監督は在日同胞3世の尹美亜さん(45)。これが初の監督作品ながら映文連アワード2017「準グランプリ」を受賞、文部科学省特別選定(青年向き・成人向き)も受けた。
①3人の子どもを津波で失いながら被災者仲間のために緩やかなボランティア組織を運営している夫妻(宮城県石巻市)
②津波で犠牲になった父親を忘れられない5歳のそろばん大好き少女(宮城県南三陸町)
③全村避難指示の出た原発30㌔圏内で田んぼを作り続ける一家(福島県川内村)
④大津波に襲われ、神輿や道具、衣装も流されながら神社の集まる大勢の人たち(岩手県釜石市)。
みな、喪失感や葛藤を抱えている。それでも悲しみを内に隠し、復興に向けて新しい一歩を踏み出そうとしている。そうした一人ひとりの決意を自然豊かな風景とともに映し出す。韓国語版のタイトルは「春は来る」とした。海外での劇場公開は韓国が初めて。
尹さんは東日本大震災で生じた放射能汚染への批判が根強い韓国で上映が実現したことを「画期的」と喜ぶ。上映はトータル20館になる見込み。