掲載日 : [2019-05-22] 照会数 : 7183
韓国文化院40周年特別企画展「2019韓国工芸の法古創新ー水墨の独白」
伝統文化を現代にアレンジ
伝統文化を現代的にアレンジした作品を紹介する韓国文化院40周年特別企画展「2019韓国工芸の法古創新‐水墨の独白」が6月11日まで、東京・新宿区の同院ギャラリーMIで開催されている。
作品は、イタリア・ミラノで4月10日から14日まで開催されたデザインの祭典「ミラノデザインウィーク2019」に設置された韓国館で展示されたもの。作家23人によるカッ(笠子帽)、採箱、紙縄、陶磁、鍮器など韓国が誇る独特な技法で作られた新作75点が展示されている。
ギャラリーは壁と床を白と黒に色分けし、白のスペースには黒の作品、黒のスペースには白の作品が、朝鮮朝時代の民画である冊架図(書架を中心に文房具や骨董品などを描いた絵)を思わせるアクリルの展示台に置かれいる。展示台は、白銅に繊細な文様を施したアクリル製の平壌半閉櫃(ピョンヤン・パンダジ)を手がけたヤン・ヒョンスンさんが制作した。
韓国にごくわずかしか残っていないカッイル(笠子帽づくり)職人のパク・チャンヨンさんは4代目。銀糸や竹糸などの素材を使って朝鮮朝時代の姿のまま再現したカッは、華やかさと気品にあふれる。形の異なる5つのカッを紹介している。
絹、韓紙、銀を用いたキム・ユンソンさんの婚扇は、5方色(青、赤、黄、白、黒)ではなく、モノトーンで仕上げた。伝統的な色糸ヌビの技を楽しめる作品だ。刺繍や装飾を排除したシンプルな枕、ポソンなども目を引く。
10~17時開館。日曜休館(5月23日と29日は19時まで)。無料。問い合わせは同院(03・3357・5970)。
(2019.05.22 民団新聞)