掲載日 : [2019-09-26] 照会数 : 5921
趙善玉の「飲食知味方の世界」ユッポ
ビーフジャーキー
今回は「ユッポ」をご紹介します。ユッポは漢字で「肉脯」と書き、脯(ポ)は、熨して乾燥させた、という意味で干肉となります。ここで想像が出来た方もいるのではないでしょうか。ビーフジャーキーと言った方が有名だと思いますが、韓国でも昔からある食べ物でした。
『飲食知味』の書かれた朝鮮時代は作るのに手間がかかり、牛肉ということでかなり高級品だったと思われます。韓国では結婚式をあげた後、新婦の母親が新郎の親や親戚に送るペベック料理というものがあります。その中にユッポもあり、姑に差し上げる際には礼儀ただしく尊敬しますという意味や形が大きいことから嫁のことを広い心で受け入れてほしいという願いの意味もあったそうです。
本書では、肉を薄くスライスし塩味で味付けした調理法でしたが、時代が進むと醤油や蜂蜜などが使われるようになりました。最近では、アメリカのビーフジャーキーのようなスパイシーな味付けなど多種が販売されています。
昔は保存食としての役割でしたが、現代はおやつや酒肴となり人気が続いているのですね。
◇材料(4人分)
薄く切った牛肉300g、塩適量、ゴマ
油適量
◇つくり方
1.牛肉をキッチンペーパーなどで血と水気をきちんと吸い取り、塩を両面にふり10分ほどおく。
2.①1牛肉をキッチンペーパー数枚で挟み、板の上に置きビニールなどを上にのせて、足で踏んで牛肉が白くなったら平らに置き乾かす。
3.乾燥した②2牛肉にゴマ油を塗って、軽く焼いて食べやすい大きさで出す。
(2019.09.25 民団新聞)