掲載日 : [2018-08-08] 照会数 : 5676
趙善玉の「飲食知味方の世界」チャミョンポッ
夏にぴったりの麺
『飲食知味方』が書かれた時代は、小麦粉は貴重で高価な食材でした。そのため小麦粉で作る油蜜菓(ユミルクァ/小麦粉で作る菓子類)や素麺は、お祝いの席など特別な時だけに出されるものでした。
一般的に使われていたのは比較的栽培しやすいそばの粉で、本書でも多用されています。また、入手しやすいデンプンの粉で作られる麺もあり、他の料理にも多く使用されています。でも現代の韓国では、どちらもあまり食されないものになりました。
今回はそのそば粉を使った「チャミョンポッ」を紹介します。そばの実の殻をむいて作った白そば粉に小麦粉やデンプン粉を交ぜた生地を作り、細く切った麺を茹でて五味子茶に入れて松の実を飾る料理です。
この料理を『飲食知味方』では「夏茶盤/ヨルムチャバン」といい、夏のお茶御膳になります。そば粉は、体を冷やす作用があり栄養価も高いと言われているので夏にぴったりの健康食ではないでしょうか。皆さんも今年の夏に召し上がってみてはいかがですか。
◇材料(4人分)
そば粉1/2カップ
小麦粉1/4カップ
水大さじ3
五味子茶3カップ
はちみつ大さじ3
松の実12個
◇つくり方
1.そば粉と小麦粉を混ぜ、ふるいにかける。
2.①に水を入れてからよく練る。
3.②を麺棒でのばし、折りたたんでから細く切ってから麺を作る。
4.鍋にたっぷりのお湯を沸かす。お湯の中に③の麺を入れて茹で、麺が浮かんできたらザルにあげ、流水で洗い水気を切る。
5.器に五味子茶と④の麺を入れて、松の実をのせる。
(2018.08.08 民団新聞)