掲載日 : [2018-08-14] 照会数 : 6206
趙善玉の「飲食知味方の世界」チャクミョンポッ
デンプン粉の麺
前回紹介したのは、そば粉を使った麺「チャミョンポッ」でしたね。今回はデンプン粉を使った「チャクミョンポッ」になります。『飲食知味方』でのデンプン粉は緑豆から出来ていて作り方も書かれていますが、その工程はとても手間がかかっています。
まず、デンプン粉を水で溶き、お湯をはった鍋に真鍮の器を入れ、そこに匙で薄く流し込みます。デンプンが透明になったら器を取り出し、固まったデンプンのところに水を注ぎこむと器からするりとはずれるので、それを切って麺にします。日本の葛きりのようなイメージです。
「チャミョンポッ」同様、五味子茶に麺と氷を入れて出来上がり。これもまた「夏茶盤/ヨルムチャバン」の1つです。この時代に氷を入れるなんて、とても贅沢な料理ですね。本書には、このデンプン粉の麺をゴマのスープに入れる「トジャンクッ」という料理もあります。
『飲食知味方』の著者は主婦です。余った材料を有効に使う主婦の知恵が詰まっています。
◇材料(4人分)
デンプン粉(片栗粉で代用)
大さじ3
水大さじ6
五味子茶3カップ
はちみつ大さじ3
氷適量
◇つくり方
1.デンプン粉を水で溶かしておく。
2.大きい鍋でお湯を沸かし、その中に小さな鍋を入れ①を注ぎ入れて薄く広げる。
3.②が透明になったら大きな鍋のお湯を小さな鍋のデンプン粉の麺が浸るくらい入れて20秒ほどおき、お湯を捨てる。
4.③の小さな鍋に冷たい水を注ぎ入れ、デンプン粉の麺を取り出す。
5.取り出した麺を0.7㎜幅に切ってから器に入れ、五味子茶と氷を加える。
(2018.08.15 民団新聞)