
朴政府を「反統一勢力」…北独裁擁護 露骨な南側委
「6・15共同宣言実践民族共同委員会」(6・15共同委員会)結成10周年に際して、南・北・海外側委員会が4日、連名で決議文を発表、6・15共同宣言発表15周年と祖国解放70周年に当たる今年を「自主統一の大道を開く」歴史的な年にすると訴え、6・15と8・15に際して「民族共同の統一大祝典」を開催すると表明した。6・15共同委は自らを「南北共同宣言を実践して民族の和解と団結、平和と統一を成し遂げることを使命とする全民族的な統一運動連帯組織」であり、「統一運動の先鋒組織」だと称している。しかし、この間、北韓3代独裁を「統一勢力」とし、その対南・統一政策の擁護と韓国政府非難・糾弾に終始してきた。実体は従北勢力そのもので、対南撹乱強化を画策している。
重要課題に「総連支持」も
決議文は「内外の反統一勢力により南北宣言が否定され、戦争の危険が高まっている」とし、1,7・4共同声明(72年)と6・15共同宣言、10・4宣言(07年)を民族共同の統一憲章、統一大綱として高く掲げ、先頭で実践する2,韓半島で戦争の危険を除去して緊張を緩和し、民族の和解と平和な環境を整えるための努力を傾ける3,祖国解放70周年に当たる今年に全民族が力を合わせて自主統一の大道を必ず開くと表明。最後に「我々は、わが民族同士力を合わせて意義深い今年を祖国統一の新しい局面を開いていく一大転換の年にする上で先頭に立つ」とうたった。
北韓独裁を「統一勢力」として全面的に肯定する6・15共同委は、平和・民主統一推進を明言している朴槿恵政府を「内外の反統一勢力」「内外の分裂勢力」に含め、激しく非難してきた。
6・15共同委は、05年3月に南・北・海外側委員会によって構成されたが、北側委員会は北韓独裁の代弁人に他ならない。また海外側委員会の中心をなす「日本地域委員会」は、北韓独裁の日本における忠実な代理人である総連と、その別働隊である韓統連(在日韓国民主統一連合)によって運営されている。
しかも、南側委員会は、この北側委員会に追従してきた。南側委員会は、6・15共同宣言の「基本核」と喧伝されている「わが民族同士」の「わが民族」について、北側がかねてから「金日成民族」だと規定し、6・15以後も取り下げることなく主張し続けていることに、これまで一度も異議を唱えていない。
のみならず、「核恫喝」や冒険主義を含む北韓による対南緊張激化・戦争挑発についても、韓国側に責任があるかのように主張してきた。
今回の6・15共同委決議文も、北韓独裁の強調する「自主統一の大道を開く」をうたっている。「自主統一」の強調は、「自主」(北)対「かいらい」(南)の図式のもとに、北韓独裁の目指す「金日成・金正日・金正恩3代王朝による南朝鮮解放統一」から目をそらさせる狙いも込められている。
ちなみに、北韓において憲法よりも上位にある「朝鮮労働党規約」の「序文」は「全社会の主体思想(金日成・金正日主義)化」「全国的な範囲で民族解放」「南朝鮮で米帝の侵略武力を追い出し、あらゆる外部勢力の支配と干渉を終わらせる」などと「金日成王朝による南朝鮮解放=吸収統一」の推進・実現をうたっている。
南側委員会は、このような北側の前近代的・非民主的「民族・統一」論に対して反駁するどころか、北側委員会と「統一推進への参与・結集」を内外同胞に呼びかける共同宣言などを発表してきた。
6・15共同宣言発表7周年記念民族統一大祝典(07年、平壌)では、「総連に対する支持と声援は民族統一運動の重要課題」と規定。その後も繰り返し強調してきた。
周知のように総連は、北韓を「南北すべての人民の総意によって建設された唯一正当な主権国家、唯一の祖国」と定め、「同胞を『共和国』のまわりに総結集させる」ことを使命としている。そして「金日成王朝による南地域解放統一」の実現のための闘いの先頭に立つことを、機会あるたびに表明している。
許宗萬議長は、昨年5月の総連第23回全体大会での報告でも、金日成・金正日を「民族の永遠の太陽」として高く戴くとともに、「もう一人の白頭山偉人である金正恩元帥様をわが祖国と民族の最高領導者に高く戴く」ことを力説。
同時に「南朝鮮人民たちの中に絶世の偉人たち(金日成・金正日)の祖国統一思想と方針を広く宣伝し、反統一勢力たちの策動を粉砕し、第2の6・15時代を開くための北と南、海外の連帯・連合運動の先頭に立つ」と改めて誓った。
北韓が、一昨年2月に3回目の核実験を強行した後、休戦協定の全面白紙化、南北間不可侵合意の全面破棄、「ソウルおよびワシントン火の海化」発言をはじめ、核先制攻撃や全面戦争再開を示唆するなど、対南挑発・恫喝をエスカレートさせ、韓半島の緊張を極度に高めていた時には、益柱副議長談話を発表(3月22日)、「全同胞」に「南朝鮮解放統一・聖戦への決起」を促した。
今月4日に発表した南昇祐副議長談話「米国とかいらい好戦狂らの無謀な新戦争挑発策動を強く糾弾する」でも、朴槿恵政府を「かいらい輩党」と罵倒。「今こそ全同胞が米国とかいらい輩党の核戦争策動を打ち破り、民族の明るい前途を開くための聖なる反米統一聖戦に決然と立ち上がる時だ」と呼びかけている。
南側委員会は、韓国内の自立した統一運動団体であるならば、わが民族、同胞、国民を愚弄するにもほどがある「金日成民族」主張、および平和的・民主的統一推進とは真逆の「金日成王朝下解放統一路線」の撤回を、北側に対して速やかにかつ明示的に主張してしかるべきなのに、そうしていない。従北勢力とされる理由の一つである。
なお、6・15共同委は、「民族共同の統一憲章、統一大綱」などと呼んでいるが、6・15共同宣言には、最も肝心な統一の中身、どのような統一国家をめざすのかについての言及はもとより、示唆すらない。明白なことは北韓側が、同宣言後も「南朝鮮解放統一」それも「金王朝下の統一」路線を放棄していないということだ。
(2015.3.25 民団新聞)
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