掲載日 : [2004-09-08] 照会数 : 5514
<関東大震災>心に刻む虐殺の記憶 各地で追悼式典(04.9.8)
[ 神奈川本部の慰霊祭 ]
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事実究明求める 東京で追念式
関東大震災第81周年殉難同胞追念悼式が1日、韓国中央会館で開かれ、駐日大使館の趙百相参事官をはじめ、民団中央本部と東京本部の幹部ら160余人が犠牲者の冥福を祈った。
東京本部の朱範植副団長は経過報告で「日本は国際貢献を豪語する前に、わが民族に対する重大な人権侵害の事実に対して、国際的・道義的責務を果たすべきだ」と批判した。
李時香団長も追念辞で「虐殺の事実が明白にされていない一方で、歪曲された歴史教科書が採択された」と怒りを表明した上で、「再び悲惨な歴史を繰り返さないために、同胞社会の和合と団結に全力を注ぐ」と強調した。
式典では中央本部の金宰淑団長をはじめ参列者全員が献花し、震災が起きた午前11時58分に黙祷を捧げた。
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80回目の慰霊祭 民団神奈川本部
【神奈川】民団神奈川県本部は1日、同本部が中心となって横浜市南区の宝生寺境内に建立した「関東大震災韓国人慰霊碑」前で犠牲同胞の霊を弔った。
この慰霊祭は震災の翌年から行われており、今年で80回目。本部から殷鍾七団長をはじめとする三機関長と顧問、各支部任員、婦人会役員ら80人が香を手向けた。
当時の記録によれば、神奈川は関東地区でも最も多くの犠牲者が出たとされる。
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総連と合同式典 埼玉3カ所で
【埼玉】埼玉では虐殺現場となった熊谷市、本庄市、児玉郡上里町で民団埼玉県本部と総連関係者ら計700人参列のもと、犠牲同胞を悼んだ。
熊谷市では民団と総連が関係者が別々に式典を行っていたが、10年前から行政主催の統一式典として開催、一般参列者も年々、増えている。
熊谷など県北地域では200人を超す犠牲者を出したとされる。民団県北支部の趙栄来支団長は「大震災は天災だが、ただ朝鮮人というだけで命を奪われたのは人災だった。両国間で起きた過ちを繰り返すことのないよう未来へ向かって友好関係を築き、地域住民として共存共栄を目指したい」と語った。
(2004.9.8 民団新聞)