専門サイト23日開始
日本初ともいえるオンライン・テニスショップが9月23日からスタートする。関係者からの注目度も高い。これを手がけたのは在日同胞3世。大好きなテニスに夢を賭け、さまざまな商品を扱う通販サイトのほか、テニスコートの予約、各種大会の情報など、テニス専門の〞オンライン百貨店〟を目指す。
テニスに関する情報提供・通販サイト「テニス・サンロクゴ・ドット・ネット」(
http://wwwtennis365.net)を開設するのは、スポーツバンガードの玄奉仁社長(38)。今年3月に会社を設立し、8月にプレサイトとしてテニスのニュース配信サービスを行ってきたが、いよいよ23日からメインサービスのインターネットショップを開始する。
この通販サイトでは、アシックス、ヨネックスをはじめ、アディダス、ウィルソン、ナイキなど40を超す人気ブランドのラケットやウエア、シューズなど1万5000点以上の商品を提供する。日本国内で入手困難な海外のスペシャルグッズも取り扱う。
年内には、全米など3大オープンをはじめ、地域のトーナメント開催といったテニスに関するあらゆる情報を提供する。また来春には、全国2000カ所以上の民間テニスコートのオンライン予約サービスも始める予定。
日本国内のテニス人口は約1000万人(03年「レジャー白書」)といわれ、ゴルフ人口(1160万人、同白書)とほぼ肩を並べるまでに回復している。しかし、テニス用品の流通形態はゴルフ市場に比べて未整備な点が多く、小資本のショップ販売に依存してきたため品揃えが限定的だったり、地方で新商品情報が不足していた。
そこで玄社長は、専門情報を求めるテニスファンの要望にこたえるべく、今回テニスサイトの開設を実現した。初年度の売上目標は10億円。
もともとテニス選手だった玄さんは中学時代、トップクラスの実力の持ち主で、高校から米国へテニス留学するほどだった。当時のテニス留学生の中には松岡修三、伊達公子さんらがいた。ところが腰を痛めテニスを断念せざるを得なかった。
人生の方向転換を迫られた玄さんは米国の大学に進学、ジョージ・ワシントン大学経営大学院でMBA取得後、メリルリンチ証券、ドイツ証券に入社、01年にアイ・エム・ジェイ副社長に就任した。
「テニスを愛する情熱は人一倍強い。幸いにもテニス関係の人脈が多いこととインターネットを活用することができたので、テニスに関する総合サイトを開設しようと考えた。日本では初めての試みだが、テニスファンには喜ばれるはずだ」と自信のほどを見せる。
通称名は「玄ジェイソン奉仁」(HojinJasonGen)。「自分の母国は韓国、日本、米国の3カ国だから」と説明する。