掲載日 : [2004-09-15] 照会数 : 5316
核物質実験は遺憾 民団中央国際局長が談話(04.9.15)
民団中央本部の徐元国際局長は10日、このほど明らかになった韓国研究機関による核物質実験に対し、次のような談話を発表した。
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韓国政府によってこのほど、韓国原子力研究所が国際原子力機関(IAEA)に報告しないまま、核物質実験を行っていたことが明らかにされた。
純粋に研究を目的にした実験であれ、抽出量が極微量であれ、原子力発電量で世界第6位の原子力先進国にふさわしい透明性と管理体制に不備があったことは否定できず、国際社会に不信を招いたことは遺憾とせざるを得ない。
南北韓は1992年、核兵器の試験、製造、生産、授受はもちろん、核再処理施設とウラン濃縮施設を保有しないことを約束した韓半島非核化共同宣言を発効させた。北韓の核兵器開発をめぐる6者協議でも韓国は、韓半島問題の当事者として重要な役割を担い、北韓の核兵器開発は許さないとの立場を繰り返し表明してきた。
今回の核物質実験問題が国際社会に疑念を拡散させることのないよう、真相の徹底した糾明と再発防止体制の確立が急がれる。
広島、長崎で被爆した在日同胞は数万人を超え、その多くが今も惨禍の傷を引きずっている。民団は被爆同胞と心情をともにし、東北アジアの恒久的な平和構築の意味からも、韓半島非核化宣言の遵守を改めて求めるものである。
(2004.9.15 民団新聞)