掲載日 : [2004-09-15] 照会数 : 7827
迫真の描写に感嘆 TVドラマ海峡を渡るバイオリン(04.9.15)
[ 主人公の陳昌鉉氏(左から2番目)を囲む出演者ら ]
陳昌鉉さんロケ現場に
独学でバイオリン製作を学び、「東洋のストラディバリウス」と称されるまでになった在日1世の陳昌鉉(74)さんの半生を描いた「海峡を渡るバイオリン」(河出書房新書)が、フジテレビ開局45周年記念企画ドラマとして11月27日に放映される。
8月30日、京都・太秦の松竹撮影所でドラマ「海峡を渡るバイオリン」の記者懇談会が行われた。ドラマ撮影中の草剛、菅野美穂、田中邦衛ら俳優陣に、東京からこのドラマの主人公本人である陳昌鉉氏とその家族が陣中見舞いに訪れた。撮影は一日にじっくり1シーンのみのこともあるという。熱演する草剛を田中邦衛がいじめるという〞告発〟も飛び出し、会見場には笑いも。
この日は物語の終盤、台風で家族と家屋が危険にさらされ、陳昌鉉氏役を演じる草剛が妻・南伊子役の菅野美穂と懸命に立ち向かうシーンの撮影が行われた。出演者たちは水がしたたるスタジオの中、真剣な面持ちで演じきっていた。
フジテレビは、チョナン・カンこと草剛を主役に起用した全編韓国語の初の日本映画「ホテル・ビーナス」をはじめ、在日1世ハルモニの激動の半生を描いた映画「HARU O」、在日同胞を主人公にした初の連続ドラマ「東京湾景」など、次々と話題作を世に送り出している。
「海峡を…」のドラマ化は、同局開局45周年の節目にふさわしい満を持した作品としてお目見えする。
(2004.9.15 民団新聞)