掲載日 : [2004-11-04] 照会数 : 4601
地震・台風被害対策委 現地と連携・救援急ピッチ(04.11.3)
[ 避難所でカルビスープの温かさにホッとする被災者たち ]
[ MINDANの前掛け姿で炊き出しをする婦人会員ら=いずれも10月31日、長岡市立豊田小学校 ]
新潟で炊き出し1000食
持久戦…復旧へ奮闘
民団中央本部の新潟中越地震・台風被害対策委員会(委員長=金宰淑団長)は、被災現地の各民団本部に設立された対策本部と連携し、義援活動を精力的に展開している。民団新潟の中越地震対策本部(本部長=李鐘海新潟本部団長)は被災団員宅を戸別訪問し、当座の見舞金や義援物資を手渡して激励したほか、10月31日には長岡市の避難所2ヵ所でカルビスープ1000食の炊き出しを実施した。金中央団長は29日新潟に入り、対策本部に一時金として義援金200万円を伝達する一方、泉田裕彦県知事と会い、県災害対策本部に義援金300万円を寄託。31日には兵庫県の台風激甚被害地区を訪れ、被災同胞を激励した。
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長岡に続き小千谷でも
【新潟】「カルビスープで元気を出そう!」‐民団新潟・中越地震対策本部の炊き出しは、合わせて670人が避難する長岡市豊田町の豊田小学校と隣接する朝日岡中学校で行われた。
準備されたのは1000食分で、被災者が風邪を引かないよう、ニンニクやニラ、朝鮮ニンジン、ショウガも入った具だくさんスープにキムチ。「こういうものが口にできて、感謝感激雨あられ」(山古志村・石原高子さん=83)、「あったかくておいしい。涙が出る」(長岡市・小林スエさん=85)、「韓国の方々によろしく」(長岡市・中山繁子=72)など、口々に感謝の声が寄せられた。
おにぎりやパンに辟易していた被災者の体ばかりか、心まで温めた。新潟日報(11月1日付)は、「在日韓国民団、長岡の避難所温める」と写真入りで大きく報じた。
炊き出しに参加したのは、婦人会新潟本部(柳福紀会長)の会員を中心に、李鐘太民生局長ら中央対策委スタッフや現地団員、あすなろ信組の職員など40余人。「非常時に同胞も日本人もない。共生を掲げる民団ならなおさらだ」と疲れも見せない。民団新潟の李鐘海対策本部長も「義援活動は持久戦になる。地域住民の一員として最善を尽くす」と覚悟のほどを語った。
対策本部が1日現在でまとめたところによると、被災地区の同胞80世帯の7割で戸別訪問を終えた結果、人的被害は確認されていないものの全壊が2棟、一部損壊が35棟明らかになった。パチンコ店や飲食店が営業不能に陥ったケースも多い。パチンコ店は特に設備上問題がない店でも道義上営業できない状態だ。経済的打撃も大きい。
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韓国政府から義援金10万ドル
北韓赤十字は3万ドル
韓国政府は10月27日、新潟中越地震の被災者支援と被災地復旧のため、10万㌦の支援を決めた。また、北韓の朝鮮中央通信は10月29日、朝鮮赤十字会中央委員会が日本赤十字社に3万㌦を送ることを決めたと報道した。
(2004.11.3 民団新聞)