掲載日 : [2005-04-13] 照会数 : 4162
教科書記述で抗議 町村外相に潘基文長官(05.4.13)
パキスタンのイスラマバードで開かれた第4次ACD(アジア協力対話)に出席した潘基文外交通商部長官は7日、日本の町村外相との会談で、扶桑社版の公民教科書の記述が、検定意見に基づき「韓国が不法占拠している竹島」と修正されたことを重視、「教科書の領有権主張記述が日本政府の意図によって改悪された事実が判明し、未来協力関係に向けた日本政府の意志さえも疑わざるをえない」と強く抗議、独島記述の即時削除を求めた。町村外相は日本の検定制度を説明して応じられないと主張した。
潘長官は昨年7月、済州道で開かれた韓日首脳会談で盧武鉉大統領が任期中には過去の歴史を争点化しないと言及しながら、日本自らの努力に期待をかけたにもかかわらず、独島と教科書問題で日本が示した態度は期待以下だったと指摘した。
これに対し、町村外相は95年の村山首相談話などに触れたうえ、=1日韓歴史共同研究委員会は新たな委員を選んで枠組みを継続する=2戦時中に強制連行された朝鮮半島出身者の遺骨収集は企業を対象にした調査を夏までに実施する=3サハリン在住の韓国人への支援事業を継続する=4韓国人被爆者は被爆者援護法に基づく健康手帳取得の手続きを韓国内の日本公館でできるようにすることを検討する--と伝えた。
両外相は韓日首脳会談を予定通り6月に実現させることで合意し、5月上旬に京都で開かれるアジア欧州会議(ASEM)外相会合の際に、再び韓日外相会談を開き、年内にも韓日中3カ国の首脳会談を開くよう調整を進めることでも一致した。
(2005.04.13)