掲載日 : [2005-04-13] 照会数 : 7362
「歴史歪曲教科書認めぬ」市民16団体が抗議(05.4.13)
[ 「『つくる会』の教科書を子どもに渡してはならない」と記者会見で話す市民団体代表=5日、東京 ]
国際公約破る内容…採択阻止へ運動を継続
文部科学省の教科書検定に合格した「新しい歴史教科書をつくる会」の教科書に反対する「子どもと教科書全国ネット21」(俵義文事務局長)など16団体が5日、東京都内で記者会見を開き、「歴史を歪曲し、戦争を賛美し、戦争をする国を目指す危ない教科書を子どもたちに渡してはならない」と共同でアピールをした。(2面に関連特集)
教科書ネットの俵事務局長らは改訂版の「つくる会」の歴史教科書について「アジア太平洋戦争を『大東亜戦争』と呼び侵略戦争だったことを認めず、アジア解放に役立った戦争として美化し肯定している。韓国併合や植民地支配への反省はなく、正当化している」と述べた。また、加害についてだけでなく、原爆などによる被害についてもほとんど触れていない点を指摘し、批判した。
また「『つくる会』の教科書は近隣諸国条項や村山談話、日韓共同宣言、日朝平壌宣言などの国際公約に違反する内容を含んでいる」とし、「国際公約違反の教科書を再び検定合格させたことについては日本政府の責任は重大だ」と追及した。
16団体は採択反対の運動に取り組み、関係機関への働きかけを強める意向で、「『つくる会』教科書とその運動に終止符を打たせよう」と呼びかけた。
(05.04.13 民団新聞)