掲載日 : [2005-05-25] 照会数 : 6900
新韓金融…ニューバンクへ拍車
[ 就任式であいさつする李仁鎬社長 ]
「夢を集め 世界へ」
新社長に李仁鎬氏…朝興と統合を推進
新韓金融持株会社(羅応燦会長)は17日、理事会を開き、崔永輝社長の解任を可決するとともに、新社長に李仁鎬・新韓銀行副会長(61)を選んだ。現在推進中の新韓銀行と朝興銀行との統合作業にいっそう拍車をかけ、新たな金融グループ「ニューバンク」(NEW BANK)の設立を目指す。
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理事会に先立つ9日、羅会長は緊急社長団会議を招集し、崔社長に対する解任を通報し、同案件を理事会に付託することを確認した。今回のトップ交代は、新韓銀行と朝興銀行の統合作業を強力に推進するためと見られる。理事会ではほかに▽財務関連役職員の倫理綱領の制定▽グループの下半期社債発行限度の承認▽理事会運営委員会などの小委員会委員の選任−−などを議決した。
就任式で李社長は「完璧な統合作業と金融グループの創造という責任を全うするため全力投球する覚悟だ」と決意を表明しながら、①ニューバンク実現に向けた統合作業の完遂②グループシナジー(相乗効果)の極大化③信頼経営の実践の3大課題を完遂することを明らかにした。
さらに「ニューバンク戦略はいまや企画・設計段階を終え、本格的な実行段階に入った。ニューバンク戦略の基調を変えてはならず、これまでの方向性を一貫して堅持すべきだ」と強調した。
新韓銀行と朝興銀行の合併についても具体的に触れ、「今後、両行に対しては公正かつ客観的な基準を同じく維持し、出身による差別や派閥を決して容認してはならない。新韓銀行を中心に統合が進められるという憶測は根拠のないもので、グループ全体から見ても利益にはならない」と語った。
今後の方針については、「銀行経営と組織管理を実際に行ってきた体験を生かし、現時点で必要な実行力と推進力の強化を図り、韓国を代表する世界クラスの総合金融グループの実現を目指そう」と呼びかけた。
新韓銀行は在日同胞経済人を中心に設立されたが、李社長は創立メンバーの1人として新韓銀行の設立にかかわり、支店長や営業部長、専務理事、銀行長、副会長など新韓銀行一筋に歩んできた。強靱な推進力と適切な業務処理、危機管理能力には定評があり、顧客との関係を最優先する徹底した現場主義者だ。
新韓金融持株会社の昨年の業績は、新韓銀行や朝興銀行、済州銀行、新韓キャピタルなど子会社11社のすべてが黒字を達成、1兆ウォンを超す純利益をあげた。めざましい成長ぶりは韓国金融業界でも常に注目されている。
新社長のもとに新韓銀行と朝興銀行の統合作業は6月から本格的に推進される。統合銀行「ニューバンク」のスローガン「一つになり未来へ 夢を集め世界へ」は職員から公募したもの。地域ごとにニューバンク支店の設置や職員交流を進めるほか、両行幹部の一体化を図るための白頭山登山などを計画している。9月に統合推進委員会を構成し、1年ほどで統合手続きを終了する予定。
(2005.05.25 民団新聞)