掲載日 : [2005-08-31] 照会数 : 8579
開催韓日会談の外交文書…韓国が全面公開
【ソウル】韓国政府は26日、韓日国交正常化交渉の外交文書を全面公開した。今年1月には交渉終盤期の一部が公開されていた。
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緊迫した交渉 裏付け
政府は全面公開のこの日、「妥結した協定は遵守する。現段階では再交渉を検討していない」との態度を改めて表明するとともに、民間の専門家を含めた共同委員会を開き、植民地支配下で強制動員された被害者に対する支援、救済を積極的に推進する方針を確認した。そのなかで、従軍慰安婦、サハリン残留同胞、在韓被爆者の問題などは韓日請求権協定の対象外であり、日本政府に法的責任が残っているとの見解を示した。今後、国際機関への問題提起など外交措置をとることも明らかにした。
韓国は現在、歴史の整理・清算に向け、真相糾明事業を進めている。その過程で、会談妥結当時の朴正煕政権の対日外交姿勢に批判が集まっていた。だが、文書全面公開によって、韓日併合条約の非合法性、植民地支配の責任と対日請求権、独島領有権、在日韓国人の法的地位など、諸懸案をめぐる両国の激しいやり取りが赤裸々になった。これで、「当時としては国益のために最善を尽くした」(朝鮮日報)との見方が広がり、交渉時の外交姿勢を冷静に分析する傾向が生まれている。
(2005.08.31 民団新聞)