掲載日 : [2005-09-28] 照会数 : 6567
韓日両国民つないだ日本の伝統芸能…ソウル
[ お祭りinソウル ]
[ 同徳女子大で笑福亭銀瓶さん ]
大学路…1800人手を携えて
ねぶた映える
【ソウル】新潟の佐渡おけさ、鳥取の荒神神楽(こうじんかぐら)、秋田の竿燈(かんとう)−−。日本各地を代表する民俗伝統芸能の数々が24日、ソウル市民に初めて紹介された。韓国側はプチェチュム、サムルノリ、鳳山タルチュムなどで競演した。
これは「友情年2005」を記念して同実行委員会が主催した「韓日祝祭ハンマダン」の一環。両国の自治体関係者、市民1800人がパレードに参加し、若者らでにぎわう鍾路区大学路一帯は祝祭ムード一色に包まれた。
夜のパレード公演で最後尾を飾ったのは青森のねぶた。日本の自治体としては最多の370人が参加し、威勢のいい掛け声とともに幅11㍍、高さ5㍍の大型ねぶたを引っ張った。夜の街に映える壮大な光景に沿道をびっしり埋めたソウル市民から大きな拍手と声援が送られた。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
母国語で落語…笑福亭銀瓶さん
【ソウル】在日3世の上方落語家、笑福亭銀瓶さん(37)=神戸市出身、本名・沈鐘一=が23日、ソウル市内の同徳女子大学で日本語学科専攻生を対象に韓国語落語を披露した。「祖国を本当の祖国と思えるように」と昨年11月から母国語の猛勉強を積み重ね、念願としてきた韓国公演に間に合わせた。
演じたのは明治時代から伝わる古典落語「動物園」。日本では今年2月の寄席を皮切りに20回以上公演してきたが、韓国ではこれが初めて。
銀瓶さんははなしのまくらに「ヨン様」の話題を出し、韓国の歌謡曲でリズムを取ったりして400人で埋まった会場を沸かせた。
姜玄珠さん(22)=同大4年=は「落語はあまりにも日本的なので違和感がありましたけれど、韓国語で接してみて身近になった気がします。その仕掛け人が在日同胞と知ってはなおさらです」と語った。
銀瓶さんは「きょうみたいにピリピリした緊張感は大好き。ゆくゆくは板門店でも披露し、南北の兵士に笑ってもらえれば」と述べた。
(2005.09.28 民団新聞)